負けても生き延びる武士道もある。『黄砂の籠城(上)』(松岡圭祐)

日清戦争に勝ち、世界に羽ばたこうとしている頃に起こった義和団事件をモチーフに『万能鑑定士Q』や『探偵の探偵』などのミステリーをたくさん書いてきた作家が歴史小説を書く。

基本的に出てくる人たちは実際にいた人たちでキーパーソンとして描かれるのは柴五郎と櫻井隆一の2人で村田連発銃など知っている人にはたまらないのかもしれない武器の話なんかも出てくる。フーチンミュアン、扶清滅洋を掲げる得体の知れない現地人たちが起こした唸りが北京にいる彼らを含めた11か国925人に襲いかかろうとする。

立場の弱い日本軍でありながらなんとか立ち向かう。歴史上の有名な人である西太后や慣習である辮髪までも出てくる。上巻は争いの前の静けさから小競り合い、そして、起こって欲しくない事件がいくつも重なり恐怖がじわじわと重なっていく。

【手に入れたきっかけ】

『万能鑑定士Q』などで好きだった松岡圭祐の歴史小説ということで気になった。

【オススメ度】

★★★☆☆

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小檜山 歩

コンサルタント日系総合コンサルティングファーム
渋谷のITベンチャー→日系人事コンサル。会社ではコンサルしながらCSRの活動もしてます。いろいろ無秩序につぶやきます。2017年5月から1年間タイでトレーニーとして働いてました。今は帰ってきて日本で働いてます。
小檜山 歩
渋谷のITベンチャー→日系人事コンサル。会社ではコンサルしながらCSRの活動もしてます。いろいろ無秩序につぶやきます。2017年5月から1年間タイでトレーニーとして働いてました。今は帰ってきて日本で働いてます。