”女”ではなく”人”として見ることの大切さ 『アルテ 1』(大久保圭)

 

日本でもそこそこ話題になっている女性活躍推進にもかかってくる大事な要素なのかなぁとぼんやり思ったんですよね。

前にも”女性活躍”という言葉が嫌いだと書いたけど、それはこの本の最初に出てくるテーマと関わってくるのかもしれない。

時はルネサンス、場はフィレンツェ。

今の時代の何倍も何十倍も何百倍も男女で差をつけられている世界の物語。教育、立場で男性優位の世界で画家になることを目指す貴族出身の女性であるアルテが主人公。

時代もあってまずは画家の工房に弟子入りしないといけないんだけど、”女”だからという理由でほぼ全ての工房で断られる。そんな中で受け入れられてくれたのは弟子が1人もいないひと癖もふた癖もありそうなレオ。

厳しい課題を出してアルテの弟子入りを断ろうとしたレオもアルテの頑張りと考え方に触れることでアルテの画家としての物語が進んでいく。

女ができるわけないと言ってくる周りの男どもに「ざっけんな」と思う反発心もありながら苦労で折れそうになる心もある。そんな細かい描写とルネサンスの物語っぽい線の細い絵がいい感じ。

ちょっと重みのある『テルマエ・ロマエ』と比べると軽めの絵がいいなぁと。弟子としての経験値を少しずつ積んでいるアルテに新しい出会いとちょっとしたとある気持ちの揺れ動きがこれからのお話につながってく。

他に積んであるマンガが終わったら次に読むのはこれかな。

【手に入れたきっかけ】

Kindleのお試しキャンペーン!

【オススメ度】

★★★★☆

The following two tabs change content below.

小檜山 歩

コンサルタント日系総合コンサルティングファーム
渋谷のITベンチャー→日系人事コンサル。会社ではコンサルしながらCSRの活動もしてます。いろいろ無秩序につぶやきます。2017年5月から1年間タイでトレーニーとして働いてました。今は帰ってきて日本で働いてます。
小檜山 歩
渋谷のITベンチャー→日系人事コンサル。会社ではコンサルしながらCSRの活動もしてます。いろいろ無秩序につぶやきます。2017年5月から1年間タイでトレーニーとして働いてました。今は帰ってきて日本で働いてます。