我が子が生まれて休日にプロレスを見に行く回数は減るんだろうなぁと思っていたのが意外にそこまで減っていないのはパートナーに感謝しないといけないなと思いつつ、今回はさいたまスーパーアリーナで遠藤哲哉が中嶋勝彦にKOされ、DDTがピンチの中、新しい王者として樋口和貞が現れてベルトを巻いて遠藤を迎え撃つというシチューエーションがたまらなすぎて来てみました。
DDTの興行の妙はいつも通り
昔は全日本プロレスや新日本プロレスしか見に行かなかったのだけど、ここのところ最も観戦している団体はDDTになっている。それは見やすいのと疲れないという興行の妙がある。他の団体の選手からはおかしな団体として見られることが多いDDTらしさでもあるのだけど、ずっとバチバチの厳しい戦いではなく、バラエティに富んでいるのが見ていて疲れないよさがある。
10代や20代の頃はバチバチの戦いを見続けてすげぇ!と楽しめたのだけど、30代になってそれだけだと疲れてしまう。例えて言うならずっとカルビを食べている感じかなと、たまにはハラミもタンも食べたくなるし、サンチュもほしいということでそれを叶えてくれたのがDDTだった。
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男色ディーノを中心とする色モノのフェロモンズだけでなく、都議会議員さんが試合をしたり、ハードコアマッチが混ざってきたりと試合の振り幅が大きいことで飽きずに見ることができる。試合形式もビックマッチではよくあるシングルマッチが続く形ではなくてメインの前にタッグや今回はスペシャル6人タッグマッチがメインの前に入れ込まれた同じところを同じ感覚でずっと見ているとどんなにいい試合でも疲れるということをよくわかっているなぁと思わせるカードになっているのがDDTのよいところだったりする。
この日の驚きはジョーイ・ジャネラと竹下幸之介
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大会に行くと予想していなかったすごい選手に出会うことがある。それは試合を見たことがなかった選手もいるし、久しぶりに見た選手がすごかったパターンもある。今回の大会はどちらも1人ずつ。試合が見たことがなかった選手としてはジョーイ・ジャネラで正確にはこの大会の1つ前の大会である後楽園ホールでも見たのだけど、その場ではプロレス頭の良さがめだっていてこの日のスペシャルハードコアマッチで見せたパワフルな戦いが本来のジョーイの強さのように感じられる姿だった。
竹下幸之介はAEWでの戦いを経て1つ1つの技の重みを増していることを感じさせる戦いで次の樋口和貞とのタイトルマッチの期待が高まってしまう。以前は器用でいろいろな技を使いこなすイメージが強い選手だったのがプロレスラーとしての厚みを持って帰ってきたように感じさせる姿に見えた。試合後に世界一のプロレスラーを目指す宣言をしたのがどこか現実味を帯びていると感じたのは自分だけではないはず。
前へ進んでいく。旗と樋口和貞とともに
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そんな変わりつつある中でDDTの中心に立っている樋口和貞がチャンピオンとして前に進んでいく覚悟を感じさせる。さいたまスーパーアリーナで持って入場したDDT の旗をKING OF DDTの決勝戦で勝った後に高木三四郎社長から受け取ってこのビッグマッチでも振り回した上で掲げて前に進んでいくことを感じさせるエンディングで、いつも通りのエンドロールも嬉しい。
いろんなことがあったさいたまスーパーアリーナからのモヤモヤはいったん、ここで終わりにしようと語りかけてくれるような大会だったんだろう。いろんなことがあった場所の中心にいた遠藤哲哉と樋口和貞の2人がそれぞれ前に向けて戦っていく覚悟を感じさせてくれた。そんなDDTのビックマッチのエモさが変わらないのがいい感じだと感じさせる大会だった。
WRESTLE PETER PAN 2022 | DDTプロレスリング公式サイト
https://www.ddtpro.com/results/18692
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小檜山 歩
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