そもそも、この世界における犯罪とはなんだ？「PSYCHO-PASS サイコパス」・第14話「甘い毒」

【あらすじ・感想】

とある病院で事件が起こる。サイコパス診断をしているのに、引っかからなかった殺人事件。

変なヘルメットを被っている犯人。ヘルメットに仕掛けがあるんだろうけど、その正体は分からない。

その後、繁華街でも殺人事件が起こる。大勢の人が見ている、サイコパス診断をしている前で女性が殴り殺される。サイコパスは正常だし、周りの人間達は警察に通報しようともしない。目の前にいる人達は安全だと信じきってしまっているからこそ起こる現象。その仕組はサイコパスというシステムによって作られた。

現金輸送車強奪事件も発生。2チームに分かれて犯人を追う。

コンピューターの判断ではなく、人間の判断で犯人を追い詰める。ヘルメットの仕掛けも判明し、ひとまず、殺人事件の犯人は確保した。

ただ、ヘルメットが大量に生産された時のリスクは残ったまま。大勢の人間が居る場所にヘルメットを被っている人間がいる場合は対処が難しい。

次回へ。

【そもそも、この世界における犯罪とはなんだ？】

この物語で最も重要な問いの一つになるであろう質問だろう。

コンピューターのサイコパスシステムが世界を動かしているアニメの世界ではコンピューターが犯罪者を決める。その犯罪者は潜在犯として扱われ、捕らえられ、現実世界とは隔離された場所でセラピーを受け、矯正させられる。犯罪を犯していなくても、システムに潜在犯としてみなされた者達は就職の道は閉ざされ、”普通の”日常を過ごす可能性をなくされてしまう。この世界では殺人事件は起こらない前提。なぜなら、殺人事件を起こすような人たちはその前に潜在犯として捕まるから。

今の日本では基本的に犯罪を犯していなければ捕られることはない。だからこそ、殺人事件は起こる。そして、起こった殺人事件に対して司法がそれを犯罪だと認め、罰する。何を犯罪とするのかというのは法律で定められる。もちろん、人を殺したら罰せられる。

戦争の世界では今の日本とは異なり、多くの人間を殺した人が評価される。人を殺しても罪にならない。軍と軍の闘いであれば相手を殺しても罪にならないと法律でも決まっている。

何が犯罪なのか。いけないことは何なのか。今、いけないとされていることは本当にいけないことなのか。価値観を揺り動かす。

【内容メモ】

とある病院。へんな機械をかぶっている人。サイコパス診断を通過。抗精神作用の薬物を出すように迫る。ハサミとボールペンで殺す。#14「甘い毒」。公安局刑事課です。ドミネーターを取り、見つめる常守。

2人死亡。犯人は堂々と正面から入り、2人を殺し、薬を取り、堂々と出て行った。サイコパスは正常。ヘルメットがなければ素通り。サイコパスのみが判断基準。

「こんな犯罪に対処できる方法は、もう、この街には残っていない」。

街中、大勢の人がいる中、殴り殺されている女性。ドローンが助けない。「健康な生活をサポートしています」と言う機械の前で殺されていく。昔は玄関に物理的なロック。まずは他人を疑うことを前提に秩序を保つ。今は、誰かを疑ったり、用心したりする心構えは必要なくなった。道端で合う人物は全てサイコパスの保証された安全で善良な人物。その前提でこの社会は成り立っている。欺く方法はパニックを招く。

「そもそも、この世界における犯罪とはなんだ」

何かの土台そのものを揺るがすような。槙島。「大変なことはこれから。」槙島のウラに誰かいる。

何が起きているのか、理解できなかった。

「目の前で人が殺されるなんて、想像もつかないし、思いつきもしない。そういう出来事が起こることなんて見当もつかないまま、今日まで生きてきた人たちばかりなのです」

現金輸送車襲撃。2つに分かれる。ドミネーターが通じないなら丸腰なんじゃないか。犯人を絞るシンプルな方法。被害者の関係で。

犯人発見。手品の仕掛けもわかった。ヘルメット自体が他人のサイマティクススキャンを行なっている。ドローンと人で追い詰める。

犯罪係数282。狡噛のもの。自分のサイコパスを撃たれた感想は？エリミネーターに変化しなくてよかった。

槙島。ヘルメットは人が人らしく生きるための啓蒙のための道具。家畜のような惰民から目を覚ましてやるために。