サッカーの話なんだけど、サッカー以外にも通用する話が続々と出てくる『アオアシ(21)』(小林有吾)

エスペリオンというJユースの中でも強豪であり、世界に通用する選手を育てる育成機関としてやってきているチームの中に外部生として入った葦人は努力を続けていく。大きな選手に羽ばたこうとしている中で、強豪の高校であり、世界レベルの選手になり得る可能性があるトリポネにやられてしまって折れた葦人は観客席から試合を見ている。

そんな中でJユースの西の強豪であるガノン大阪に5-1で完敗し、チームがバラバラになることを目の前で突きつけられてしまう。ジュニアユースという1学年10人ほどしかいないさサッカーエリートたちが言葉をぶつけているのだけど、2年生が1年生に対して厳しい言葉を投げかけ続ける。そんな中で、1年生の中で言葉に重みを持っている大友が返す。

誰かのせいにするだけの話なんて、言うほうも聞くほうも成長できないっス。

力強い表情とともにかっこよさを感じさせるシーンなのだけど、アオアシの魅力としてこんな日常でも活かせるような言葉がたくさん出てくるのが嬉しい。

折れながらも足元を固めるための努力をして食事も改善している葦人だけど、大きい体に生まれたかったとヒロインである一条 花(いちじょう はな)に弱音を吐く。そんな葦人に対して花は返す。

その体だから、今のキミがある。

大きい体に生まれていたら今のような工夫をするような選手にはならずに、大野選手になっていた可能性を指摘する。今ある能力の中で、努力してきたことについてまで否定することはないということを感じさせるいい言葉だなと。

物語はリーグ戦の大一番である青森の高校との試合を前にしてガノン大阪に大敗を喫し最悪の状態に陥る。チームの中心は2年生に移りつつ中で代表にも選ばれるDFの阿久津がキャプテンとしてもがいていく。難しい家庭環境の中でサッカーで成り上がる可能性を日本で成し遂げようとしている阿久津の厳しい考え方に対して教えるのが下手といいながらも葦人は食らいついていく。

俺には、手を差し伸べねえと登ってこれない奴らの気持ちがわからん。

最後の葦人に対して投げかけた言葉のインパクトは厳しくやってきたからこそのインパクトがあった。

お前以外、誰がやるんだ?

青森戦はこれまでのどの試合よりも大きなものになりそうでワクワクさせてくれる。

【手に入れたきっかけ】

後輩に勧められてハマった。

【オススメ度】

★★★★★

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小檜山 歩

コンサルタント日系総合コンサルティングファーム
渋谷のITベンチャー→日系人事コンサル。会社ではコンサルしながらCSRの活動もしてます。いろいろ無秩序につぶやきます。2017年5月から1年間タイでトレーニーとして働いてました。今は帰ってきて日本で働いてます。
小檜山 歩
渋谷のITベンチャー→日系人事コンサル。会社ではコンサルしながらCSRの活動もしてます。いろいろ無秩序につぶやきます。2017年5月から1年間タイでトレーニーとして働いてました。今は帰ってきて日本で働いてます。