AEWの女子世界王者にも輝き、現時点では最多防衛回数を誇る志田光選手の久しぶりの日本凱旋であり、凱旋後の初めての試合ということもあり注目を集めていた一戦の相手がアップアップガールズ(プロレス)の乃蒼ヒカリだった。元々、デスマッチが好きであることを公言していて、ハードコアもこなす志田光の相手としてはしっくりくるものもあったけど格の違いを見せつけられるのではないかと思わせるようなカードでヒカリにとっては厳しい試合になりそうな予想になっていた。
志田光の強さががっつり。強い。
AEWに行く前に生で見たことはあまり記憶になかった志田光選手だけどこんなにデカかったのかと驚かされた。渡米前の試合で丸藤正道のチョップを受けて胸が真っ青になっている写真が印象的でどんな選手なんだと思っていたのだけど、とにかく大きい。
東京女子プロレスの選手は比較的小柄なこともあるのだけど体自体が大きいだけでなく、アピールと見せ方の上手さも感じさせるような試合運びだった。一つ一つの動きが目を惹き付けられるうえ、衣装や顔へのペイント、日本にいる頃からトレードマークだった竹刀を肩にかける姿も凝ってるなと思わせる。キャメルクラッチもどこが美しさがあり、ラストのファルコンアローも説得力十分だった。
ハードコアでも戦っていく。バチバチで
東京女子のハードコア担当といえばこの大会で高木三四郎とシングルマッチを戦ったハイパーミサヲが思い浮かぶのだけど、試合前の自己紹介でも「デスマッチ大好き、乃蒼ヒカリです」と話すぐらいの乃蒼ヒカリも大仁田厚の電流爆破デスマッチを戦ったぐらい適性を見せてきている中でプロレスの技のやり取りだけではなくハードコアを見せていった。パイプ椅子を志田光にぶつけたと思いきや、自分も「来い」と言ってパイプ椅子を待ち構えているところに志田光がノリノリで竹刀で叩いたシーンはこの試合の印象的なシーンで見応えがあった。
乃蒼ヒカリがアイドルではなくレスラーとして伸びていく雰囲気がたっぷり
アップアップガールズ(プロレス)というアイドル×プロレスで戦っていく中で、王道アイドルの渡辺未詩、ほんわかのらくと違ってバチバチのプロレス最も感じさせる乃蒼ヒカリはなんでアイドルもやっているのかと不思議になるぐらいプロレスラーっぽい選手だと感じて、歌を歌っている姿もいいのだけど、違和感を覚えたりする。ドロップキックのキレや相手に食らいついていくときの表情の豊かさはアイドルだからこそのものなのかもしれないけど、プロレスラーとしての気概を見せる試合だった。
もっともっと強くなるのでこれからも見守ってください!
エンディングで選手の中で最も泣きながら発したこの言葉にはこれからもプロレスラーとして戦い続ける熱い想いを感じさせて、追いかけたくなってしまう。どこかでアイドルを辞めてプロレスラー一本になるのかもしれないとも思わせるような感情の爆発を試合とマイクの両方で見せてくれた。まだまだ追いかけて行きたい選手だなぁと感じさせる試合だった。
YES! WONDERLAND 2022~夢の翼を広げ~ | DDTプロレスリング公式サイト
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小檜山 歩
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