撃たれた。少佐が。私を置いて逃げろ。逃げません。少佐を連れて「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」第9話

塞がれた。手が。もうやめてくれ。生きるんだ。君は生きて、自由になりなさい。心から愛してる。愛って何ですか。わかりません。

瓦礫の中で少佐を探す。自らの総本部を砲撃した。言えなかった。どこに行くのか。少佐のいらっしゃる所にしか行けない。あいつに君を託された。私に何かあったらヴァイオレットを頼む。ライデンのエヴァーガーデン家まで。君の将来を案じていた。引っ張って悪かった。本当に頑張った。あいつの命令がなくても生きていける。

道が封鎖されている。ケスクレールの街が襲撃を受けた。反和平派もいる。様子見てきて。それどころではない。新人の配達員が手紙を捨ててしまった。依頼がたくさんきている。私は燃えている。自分がしてきたことで。ヤケドしていることに気付く。

してきたことは消せない。忘れることもできない。何もなくしてない。ドール辞めちゃうんじゃ。ご無事だったのですね。叫ぶ。私はどうしたら。命令をください。手紙だよ。ヴァイオレット・エヴァーガーデン。捨てられた手紙が見つかったんでね。誰かの大切な思い。届かなくていい手紙なんてない。

あなたのこと待ってるって。スペンサーさんが来た。妹さんに感謝とお詫びを書きたい。仕事も決まった。やり直す気持ちになれた。手紙をもらうのは嬉しいこと。生きてきていいのか。してきたことは消せない。でも、君が自動手記人形としてやってきたことも消えない。