これまで見たどんな10人タッグよりも惹きつけられたかもしれない。プリプリ、タッグ、インターの3つのタイトルマッチの前哨戦を1つにまとめ、イケイケの若手である鈴芽と宮本もかが入り、脇役ではなく主役級の戦いをみせていった。
両国前のオープンな大会では最後(会員限定マッチが翌日にありましたが)となった両国KFCホール大会ということで東京女子の純血で行われる3大タイトルマッチの前哨戦がまとめてメインになっていた。タイトルマッチを戦う8人が別々のチームに分かれて向かい合い、そこに若手の鈴芽と宮本もかが入る。こうなると若手の2人は影が薄くなることがおおいのだけど、そうならなかった。宮本もかの空手殺法はもちろんのこと、鈴芽がタイトルマッチを戦う選手たちからの厳しい攻めを受け切る凄さを魅せた。受けた後にはフィニッシュへ進む伊藤麻希をアシストするなどこの試合のMVPと呼ばれるような活躍だった。
もちろんタイトルマッチを戦う8人は気合十分の充実の戦いを見せていった。プリプリの山下実優と中島翔子、タッグのマジラビと白昼夢はそれぞれ得意技を決め、フィニッシャーはかわし合って噛み合った技のやりとりをみせていった。最後に交わったのはインターナショナルのタイトルマッチを戦う伊藤麻希と荒井優希でここで荒井が一発奪うのかと思いきや、伊藤が安定の戦いで圧倒していった。このままタイトルマッチをも圧倒するのか、荒井の一発逆転があるのか伊藤麻希推しとしては少し嫌な予感がするのだけど、なんとか防衛してほしいと期待している。
メインを戦う山下のキックの鋭さと重さは相変わらずなのだけど、それ以上に中島のスピードに磨きがかかっていて驚かされた。ショートカットにイメチェンして改めてビルドアップして両国に臨む中島翔子の姿からはとんでもない試合が見れるのではないかという期待が高まっていく。試合の中でトペ・スイシーダをめずらしく失敗していて体は大丈夫なのかが心配になりつつも、逆境をバネに跳ね返していくだろうと両国への期待があがっていく。10人で23分の熱狂空間を生み出した戦いだった。
小檜山 歩
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