東京女子のビッグマッチのメインイベントを締めることができた試合だった。プリンセスカップで今までにないハッピーエンドを味わった伊藤麻希が満を持してプリンセス・オブ・プリンセス選手権試合に望む。相手は東京女子の絶対王女である山下美優。元々はタッグチームとしても組んでいる2人が前哨戦での山下実優のスランプと伊藤麻希の熱い言葉を経て向き合うことになる。
いつもどおりの伊藤麻希のライブと東京女子のビックマッチ恒例の強さの象徴の入場
自分が所属していたアイドルであるトキヲイキルの曲の「Brooklyn the Hole」のソロバージョンを歌いながら入場してくる伊藤麻希。
絶望を脱したくて、ショットガンを右手に明日の平和を祈るんだ
そんな歌詞に乗ってリング上にあがり、「Oh! Oh!」で観客と共に右手を上げる。他の女子プロレスラーとは違った道のりで大田区総合体育館のメインイベントにたどり着いたことを感じさせる。入場だけでもホロリときてしまう。対する山下美優はさいたまスーパーアリーナで坂崎ユカと戦ったときと同じように東京女子の試合の中で最後に入場する。男子の試合が後ろにあったさいたまスーパーアリーナと違っていつも通りのホームの東京女子プロレスのいつも通りではない年に一度のビックイベントのメインイベントに立つ。東京女子の強さの象徴であるチャンピオンとしてバトル調の入場曲に乗って入ってくる。ベルトありきのポーズは新日本プロレスでベルトを持っている前提の入場コスチュームを着ている棚橋弘至と重なる。
伊藤麻希のリングを広く使った攻めと山下実優の王道の攻め
フィニッシュの一つである拷問技への布石して場外やエプロンも使って伊藤が攻めていく。山下はキックと力強い投げ技で返していくという似ている部分もありつつ。それぞれのファイトスタイルがぶつかり合う。伊藤麻希の場外でのボディスラムは気合いの入ったシングルマッチでは必ず出す方法わからんのだけど今回はそこまで強めには決まらなかったのがもったいなかった。それに対してエプロンへの叩きつけはいつもよりもエグいスピードだった。
もう少し続くかと思いきやバッサリ切り落とした山下実優
試合時間は公式で17分23秒と短いわけではないのだけど、もう少し続くと思っていた矢先での決着だった。見ている側としてはもう少し続いてもひきつけられていたと思うけど、フィニッシュ前のSkull Kickはやばさを感じる当たり方だったこともあって満足のタイトルマッチだった。続きの戦いはこれから先にまたあるであろう時を期待したいと思う試合だった。
WRESTLE PRINCESS Ⅱ | DDTプロレスリング公式サイト
小檜山 歩
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