マインは努力をしながら貴族のやり方を学んでいく。現代の教育を受けたマインは人を陥れることがいいことだとは思っていない。出来る限りそのようなことは避けたいと思っているが、貴族が物事を進めるにあたって学ばなければいけないと言われてどうすればいいのかを悩んでいく。
マインが許せる範囲であり、少しでも悲しむことを減らすにはどうすればいいのかを考えることに悩んでいる中で、飛んで火に入る夏の虫のようにマインの怒りを巻き起こす義兄が出てくる。
この巻のメインのお話がそんな怠け者であり、貴族である義兄に対してマインを含む周りの貴族たちがどのように対処していくのかということであり、そのやり取りの中から廃嫡などの貴族の厳しさも出てくる。筆頭の側仕えであるリヒャルダのキャラの強さが楽しい。その中で出てきたのが「優しさは美点ですが、甘さとはき違えてはいけない」という言葉で、甘さを受けた相手は今、味わうべき苦労を先延ばしにしているだけであり、甘やかすことは優しい虐待であるという言葉には重みを感じる。とはいえ、厳しくすることの難しさもあることは事実で人を育てることの難しさを感じる。
完璧だと思っていた神官長に対してもマインは少しずつアドバイスをすることによって自分の成長とともに周りの人間も変えようとしていくのがいいなぁと。
【手に入れたきっかけ】
お気に入りのビブリオファンタジー!
【オススメ度】
★★★★☆
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小檜山 歩
コンサルタント : 日系総合コンサルティングファーム
渋谷のITベンチャー→日系人事コンサル。会社ではコンサルしながらCSRの活動もしてます。いろいろ無秩序につぶやきます。2017年5月から1年間タイでトレーニーとして働いてました。今は帰ってきて日本で働いてます。
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