放射能の街として死んだ東京で生きている人を探すのは3人の女子高生 『COPPELION(1)』(井上智徳)

 

もちろん普通の女子高生じゃない。遺伝子操作によって人工的に作られた放射能の抗体を持っている女子高生たち。自らが人間なのか人間ではないのかを悩みながら20年前に原子力発電所が爆発した東京で生きている人を助ける任務を遂行する。

ただの原発反対マンガなんでしょ?読んでいてマンガとしての面白さはあるの?

そんな問いには面白いと答える。東京で原発事故が起こった跡の20年後の日本が丁寧に描かれているし、3人の女子高生それぞれのキャラクターや能力も読んでいて入り込める。今と地続きの日本でのある種の冒険漫画として面白い。

永山駅や府中刑務所など実際の施設の名前がでてきてこんなことが起こる可能性はゼロではないんだと感じさせる。福島で現実に起こっていることでしょう。

想像の世界にすぎないけど、原発事故によって人が住まない街が描かれる。放射能によって生まれたであろう奇形腫の動物も出てくる。人間がいなくなったことによって自然あふれる場所になったことをチェルノブイリから引用する。

実際には起こっていないことだけど、起こってもおかしくないこと。マンガの中では原発事故のあとに遺伝子操作によって生まれた若者たち、原子力発電によって電気を受け取っていなかった若者たちに頼っている大人たちがいる。

その大人たちは自分なんじゃないかと突きつけてくる。

【次の本】

『COPPELION(2)』(井上智徳)

もう1冊無料お試しキャンペーンの対象だったので読んでみます!

【手に入れたきっかけ】

Kindleの無料お試しキャンペーン!

【オススメ度】

★★★★☆

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小檜山 歩

コンサルタント日系総合コンサルティングファーム
渋谷のITベンチャー→日系人事コンサル。会社ではコンサルしながらCSRの活動もしてます。いろいろ無秩序につぶやきます。2017年5月から1年間タイでトレーニーとして働いてました。今は帰ってきて日本で働いてます。
小檜山 歩
渋谷のITベンチャー→日系人事コンサル。会社ではコンサルしながらCSRの活動もしてます。いろいろ無秩序につぶやきます。2017年5月から1年間タイでトレーニーとして働いてました。今は帰ってきて日本で働いてます。