懐かしき古代ギリシャ、中世ヨーロッパ、近代アメリカ史に思いを馳せる。
出来ごとをまとめるのではなく、歴史がどんな仕組みで動いてきたのかを垣間見る事が出来る一冊。
紀元前490年に発生したアテネとペルシアの戦争はマラトンの戦い。この「マラトンの戦い」なる名前を紹介していくのではなく、なぜ、「マラトンの戦い」が起こったのかを歴史書から紐解いていってくれるのです。
歴史本だと、過去にこんな出来事があったんだよぉとか、この歴史上の人物はこんなキャラクターだったんですよぉとか、ミクロな視点で書かれている事が多いけど、歴史ある本からマクロ的に世界史を捉えていく一冊。歴史から何かを学ぶ時にはこの視点が大切な事を改めて感じさせる。
世界史の論述問題を思い出させる。歴史の本に出てくる出来事が何故起こって、その後、どんな影響を与えたのかを語っていく。歴史の本自体もヘロドトスの『歴史』や、カエサルの『ガリア戦記』など、世界史に興味がある人であればどこかでタイトルを目にしたことがあるだろう本ばっかり。
昭和5年生まれの大学教授が書いた本らしく、丁寧に歴史を辿っている。軽めの大学の教科書なんじゃないかとまで思わせる文体。
慣れていない人にとっては厳しいかもしれませんが、学びのための一冊として悪くない。
【引用】
敗戦以来、日本の歴史は左翼によって盛んに書かれるようになりました。左翼というのは人間を書きません。社会制度とか、階級とか、そういうことを熱心に書くわけです。そこに登場する人物は、統治者に対する反乱を起こすような、そういう人です。だから英雄が出てきません。
【手に入れたきっかけ】
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小檜山 歩
コンサルタント : 日系総合コンサルティングファーム
渋谷のITベンチャー→日系人事コンサル。会社ではコンサルしながらCSRの活動もしてます。いろいろ無秩序につぶやきます。2017年5月から1年間タイでトレーニーとして働いてました。今は帰ってきて日本で働いてます。
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