10年前には一人も使っていなかったけど、今では世界で最も広く使われているツールがどうやってできて今ここにあるのかを丹念に追っている一冊。丹念過ぎて初めてKindleの本でギブアップしそうになりました。
この本を一言で言い表すとすれば、Googleの物語。
中学生ぐらいの頃、私の家では電話線を使ってネットにつないでいた。だから、PCからネットを見るときは家の電話が使えなかった。今思うとものすごくしょぼい野球拳のサイトにはまっていたころ。世界のどこかでGoogleは立ち上がろうとしていた。
あのころにパソコンで自作で作っていたオタクなクラスメイトをバカにしていた自分を殴ってやりたい。24になった今でも既製品のパソコンを買っている自分。
私が子どもから大人に少しはなったと思う間にGoogleは赤ん坊から巨人になった。
検索エンジンだけではなく、ブラウザにストレジ、今では広告以外でもBtoBの市場にがっちり入ってきています。
モンテッソーリ教育など、Googleを理解するために役に立つキーワードと共に、創業者ととりまく人を描いていく。とにかく長すぎて、途中は飛ばし読みをしてしまっていたのですが、中国における闘いは手に汗握った。
Googleの成り立ちを知りたい人にとってはこれ以上の本はない。ただ、エメラルドシーと呼ばれていたプロジェクト「Google+」はとっくにローンチされてるなど、タイムラグはありますが。
【引用】
書き手にできるのは、読者が新たな出来事について判断する助けになる材料を本の中に記すことだけ
規律は自由な環境で習得されなくてはならない……。規律を学んだ個人とは、まるで言葉が不自由な人のように口を閉ざすことを強制されたり、全身が麻痺した人のように自ら動く意思を封じられた人間のことではない。そうした個人は、規律を施されたのではなく、破壊されたのだ。規律を知る個人とは完全に自らの意思に従って行動できる人間のことだ
グーグルに採用されるほど優秀な人間なら、出張中に空港で待ち時間ができたときに、彼に興味深い話題を提供して飽きさせない程度の知識や利発さがあって然るべきだと語ったことがある。 つまり、グーグル社員なら誰でも、ベストセラーとなった『銃・病原菌・鉄』の著書で生物学者のジャレド・ダイアモンドや、コンピュータ科学の父と言われる故アラン・チューリングに匹敵する会話術を身につけていなければならない
【手に入れたきっかけ】
気になったいた中、Kindleでセール販売をしていたので。
小檜山 歩
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