工場だけじゃない。問題解決のための手法を1つ。 『ザ・ゴール ― 企業の究極の目的とは何か』(エリヤフ・ゴールドラット)

 

原典は1984年に出版されて、翻訳版も2001年に出版されているというかなーり昔の本なんだけど、基礎のビジネス本としていろんなところでオススメされている。

ザ・ゴール – Wikipedia

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B6%E3%83%BB%E3%82%B4%E3%83%BC%E3%83%AB

けっこう前に買ってはいたんだけど、読めていなかったので時間を見つけて呼んでみました。

制約理論(TOC)の入門書

問題解決のやり方の1つである制約理論(TOC)についてビジネス小説の形で実践を見せていく。効率的なはずの工場がなぜかとっても非効率。

そんな厳しい状況をビジネスが専門ではない学生時代の先生のアドバイスで解決していく。数字や言葉で遊んでいるように見える昔の教え子を対話によって正しい方向に導く。

そんな先生が使っているのが制約理論。一度読んで実践をしてないだけじゃ全然身についていないけど、理論だけ説明されてもわからないことがらをビジネスの実際のケースに当てはめてなぞるので読みやすい。”バランス”がとれた工場をどうやって作り出すのか。部分最適と全体最適の違いが大切なんだけど、どう全体最適にするのかは考えないといけない。

キーワードがいくつか。

まず、最初に工場が置かれた状況。オーダーは”Hot(重要)”、”Very Hot(最重要)”、”Red Hot(超最重要)”、”Do It Now(いますぐやれ)”の4種類で全部遅れている。なぜそんなことが起こるのかから分析する。

そこでいろんな数字をいじるのではなくて”スループット”、”在庫”、”作業経費”の3つにのみ注目する。何かを変える時には”何を変える”のか、”何に変える”のか、”どうやって変える”のかという3つを考えればいいとのこと。

最後に大切な3つの思考プロセスは下記の3つのステップであるということになる。

一、誤ったポリシー、つまり制約条件をすばやく見つけ出す。
二、副産物として破壊的な問題を引き起こすことのない新しいポリシーを策定する。
三、社内から抵抗があっても、これに屈しない導入計画を構築する。

こうやってエッセンスを抜き出すだけじゃダメで全体を理解する必要があるのは言わずもがなだから何度も読んだり関連した書籍を読むことも必要なんでしょうな。

【次の本】

『ザ・ゴール 2 ― 思考プロセス』(エリヤフ・ゴールドラット)

続編も出てるってことでこちらも目を通しておこうと。

【手に入れたきっかけ】

いろんな場所で薦められているのを見て仕事をする上で読んでおくべきなんだろーなってことで買ってたかな。

【オススメ度】

★★★★★

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小檜山 歩

コンサルタント日系総合コンサルティングファーム
渋谷のITベンチャー→日系人事コンサル。会社ではコンサルしながらCSRの活動もしてます。いろいろ無秩序につぶやきます。2017年5月から1年間タイでトレーニーとして働いてました。今は帰ってきて日本で働いてます。
小檜山 歩
渋谷のITベンチャー→日系人事コンサル。会社ではコンサルしながらCSRの活動もしてます。いろいろ無秩序につぶやきます。2017年5月から1年間タイでトレーニーとして働いてました。今は帰ってきて日本で働いてます。