2AWが気になって後楽園ビッグマッチへ
たまたまプロレスに行ける日ができてどうしよっかなぁと考えている中で2AWに行ってみました。なんで2AWだったかというと、毎週読んでいる週刊プロレスでエースで王者で選手会長の吉田綾斗が藤田ミノルなどのオモチャにされてブーイングされていると継続的に書かれていて気になったから。
エースがブーイングといえば新日本プロレスにおける昔の棚橋弘至であり、そこには熱がある気がする。他にも選手にとって一生に一度しかないデビュー戦があるというのも気になった理由でした。
現場に行くと「見てろよ、2AWはオモシロイ」と書かれているフラッグが飾ってあり、フラッグの言葉は2025年のスローガンであると前説で語ったのは社長の十枝利樹さん。社長自ら前説やるのかと驚かされつつ、いい声の印象が残った。

注目の彩月悠叶のデビュー戦はダンプ松本の優しさがありつつ、力のあるエルボーとドロップキックが印象的だった。ダンプ松本がマイクで指摘する通り、後楽園ホールでの客入りの厳しさもありつつ、他の団体よりも子どもが多くて未来を感じる空間の中でメインイベントに進んでいく。

野村卓矢は4日間で3試合目の観戦
おもちゃにされているらしい吉田綾斗とメインイベントでタイトルマッチを戦う相手の野村卓矢は売れっ子の選手になっている。ストロングヘビーの王者となったこともある大日本を退団し、アストロノーツというタッグを組んでいる阿部史典と格闘探偵団という興行を開催しており、活動の幅を広げている。
この日のタイトルマッチの前に3.20DDTと3.21Evolutionの両方に阿部とのアストロノーツで参戦し、DDTではタッグ王座戴冠、Evolutionでは諏訪魔と石川修司の暴走大巨人を丸め込みながら破るなど絶好調。


そんな連戦の中、シングル王座戴冠を狙って野村卓矢がやってきた。

今の時代に珍しい黒パンツとレガース、レスリングシューズだけを体に纏い、エルボーパットや手袋などの装飾品は身につけずに重みのある蹴りとキレと重みのある関節技を中心に痛みの伝わる戦いを見せており、この日もバチバチの戦いに期待が高まっていた。
序盤から腕は捻るわ、蹴るは殴るわのバチバチ
試合が始まると吉田コール、野村コールの両方がある中でお互いが観客の反応を確認してから握手して組み合っていく。

序盤は探りながらもお互いが得意にしているのだろう腕の取り合いで会場の目線がリングの戦いに集中していく。パートナーの動きも含めていろんなところに注目が集まるタッグマッチや6人タッグの魅力も捨てがたいのだけどシングルマッチでリングの上の2人に釘付けになる戦いの魅力には変え難い。


確かな腕の痛みを感じながら戦いを楽しんでいるように見える表情の吉田綾斗に対して険しい表情で戦い続ける野村卓矢の対比も感じる序盤の攻防から中盤戦の関節技の攻防に差しかかる。


押され気味の野村卓矢がそのままで終わるはずもなく、突き刺さるドロップキック、コーナーに押し込んでのエルボーで体の芯に突き刺さるダメージを与えていく。野村の打撃は一つ一つ芯に刺さっているように見えるのは格闘探偵団としての鍛錬の成果なのだろう。


お互いが打撃をぶつけ合い消耗する中で関節技をかけていく。吉田は野村の足に照準を絞って足四の字で締め上げていくと野村は痛みの中でも体を起き上がらせてビンタで張っていく。野村のビンタに吉田も引かずに張り返していく負けん気を見せると会場の熱気も高まってバチバチの攻撃に盛り上がる。



そこからコーナーに登った吉田を捉えた野村がブレーンバスターで吉田をぶん投げると、吉田も負けじともう一度、野村の足を締め上げていく。足関節と打撃のシンプルな攻防にも関わらず試合にのめり込んでいくのは一つ一つの技に重みがあるからだろう。


そんな中で野村が次の刀を抜いて攻撃を仕掛ける。
ヒュンという風切り音が聞こえてくるようにも感じる蹴りが吉田の左腕に突き刺さる。関節技で痛めている足に対して吉田も蹴っていくがそんなことはお構いなしに黒いレガースをつけた右足を吉田の体に叩きつけていく。
蹴りの重みとキレに惚れ惚れする中で野村は右手を振り上げてドスンというエルボーまで放って吉田の体にダメージを蓄積していく。



野村の厳しい攻撃に対して吉田はキレのある動きで返す。低空のドロップキックからロープに走ってドロップキックで野村の顔面を蹴り飛ばす。


この2発のキックは流れを変える攻撃に感じたのだけどそうはさせないのが野村卓矢だった。
得意技の腕ひしぎ十字固め、突き刺さるジャーマンスープレックスと立て続けに技を仕掛けて流れを渡さない。


お互い流れを引っ張り合う中で生まれたのがゴツンゴツンのエルボー合戦だった。お互いが腕を掴み、首根っこを掴み合ってのエルボー合戦は譲れない気持ちがぶつかって痛みがバチバチに伝わる攻撃だった。そんな中で決着へと進んでいく。


持ってかれたかと思いきやの中で投げきったフィニッシュ
エルボー合戦に打ち勝った野村が吉田のバックを取ってフィニッシュホールドのドラゴンスープレックスの構えに入った瞬間は必殺技一閃で決まるのではという期待感を感じさせる仕掛けで会場が息を呑んだ。


それでも決めさせなかったのが吉田の王者でエースで選手会長としての誇りだったのかもしれない。ゴツンという音が鳴る頭突きも耐え、バックドロップの構えでエルボーを落とされても離さず足取り式のドロップキックで野村を投げ切って3カウントが入る。一瞬の決着だった。

勝負は紙一重というかどちらが勝ってもおかしくない試合とはこういう試合を指すのだろう。勝ちきった吉田綾斗も敗れた野村卓矢もやりきったような姿をリング上で見せていていい試合を見たと感じさせるメインイベントのタイトルマッチにふさわしい試合だった。


マイクを渡された野村が「明日やろう」と言って吉田が「やらない」と返すやりとりで会場が少し日常に戻り、試合の緊迫感から解き放たれていい試合を見たことを味わう時間になった。また、2人のタイトルマッチを見たいと思う中で次の挑戦者がやってきた。
ナカ・シュウマとの防衛戦への期待感の高さ
2AWのヒールユニットであるMJ2のメンバーであり、吉田綾斗とタッグも組んでいたナカ・シュウマがやってきて挑戦を表明する。ヒールであるにも関わらず歓声が湧いたのはナカ・シュウマへの期待の証拠でこういう時のタイトルマッチは熱戦必須だなと思う挑戦表明だった。

吉田綾斗が締めようとするとお約束のブーイングがあり、「ナカ・シュウマと戦うならブーイングはないだろう」と呼びかけてもブーイングになる。そんな反応があるのも吉田の確固たる実力があるからであり、2AWのエースでチャンピオンで選手会長であることを認められているからなんだろうと感じるブーイングだった。

2AW体制になってからは初めて行った2AW、ブーイング・エースの吉田綾斗の試合だったけどだいぶ楽しめたし、また、行きたいと思う時間でした。
改めて、思ったこと。
見に行こう、2AWはオモシロイ!
株式会社コムエル プレゼンツ GRAND SLAM in 後楽園ホール | 2AW
小檜山 歩
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