週プロの表紙にもなり(個人的にも)とてつもなくよかった両国国技館大会を経て次に進んでいく東京女子プロレスだけど、もちろん足元も固めていかないといけない中でいつものビッグマッチの後楽園ホール大会は新しい選手たちが躍動していた。
チャレンジの中にいつかのチャンピオンを感じさせる2大タイトルマッチ
それぞれ2試合については別で書いてあるので読んでほしいのだけど、それぞれ王者が勝つだろうと思わせるようなチャレンジに近いカードでシングルとタッグの最高峰のベルトが賭けられた試合がメインとセミに置かれていた。
どちらも結果的には防衛する中でチャレンジャーであった愛野ユキとでいじーもんきー(鈴芽と遠藤有栖)は今の東京女子の中心の選手たちでも世代が下の選手たちであり、今の中心の選手たちがリングから離れるまでに東京女子の中心に向かっていくことを予感させるような試合を見せてくれた。それだけでも両国を経て東京女子がさらに大きくなっていくことを感じさせるのだけど女子プロレスの中でも存在感を増して行こうとしているように思えるのが赤井沙希の参戦だった。
赤井沙希によって女子プロレスを深め、山下実優によって戦いの幅が広がりそう
別人格の沙希様として東京女子のリングに立っていた赤井沙希がDDTに参戦しているのと同じように赤井沙希としてリングに立った。タッグパートナーだったメイ・サン・ミッシェルが駿河メイとしてスターダムに参戦し始めたのも1つのきっかけなのかもしれない。
東京女子プロレスが出てくる前に女子プロレスのトップのうちの1つであったアイスリボンの中心選手だった雪妃真矢をDDTの両国国技館大会で破るなど女子プロレスラーとして価値を高めてきている赤井沙希が参戦することで東京女子の戦いの密度もあがっていくことを感じさせる。チャンピオンとしてメインを締めてきた山下実優は両国で陥落したこともあり第2試合でこちらも女子プロレスでは見たことのないようなハードヒットの試合を見せて新しい戦い・刺激的な相手との試合を見せていくのかもしれないと感じさせた。
次の後楽園ホール大会は名脇役たちが活躍しそうなバイプレイヤーズな大会になりそう
5月の東京女子の後楽園ホール大会はサイバーグループの年に一度のビッグイベントであるさいたまスーパーアリーナ大会前最後の後楽園ホール大会ということもあり、さいたまスーパーアリーナでのタイトルマッチのカードが決まっていくのであろう期待の大会でもあるのだけど、シングルは東京女子を長く支えてきたハイパーミサヲが両国国技館で破った高木三四郎のエキスも身にまとって大人げない戦いを見せてくれるのだと思う。
予想としては中島翔子が防衛してさいたまスーパーアリーナのタイトルマッチのリングに立つのだろうと思うのだけど、ハイパーミサヲがチャンピオンとしてさいたまスーパーアリーナに立つという新しい景色も見てみたい。タッグはアプガ(プロレス)の乃蒼ヒカリと角田奈穂のフリーWiFiの挑戦であり、アクトレスガールズから移籍してきて試合の上手さでリングを支えている角田の晴れ舞台として楽しみだったりする。
ハイパーミサヲも角田奈穂もいぶし銀で上手さでリングを支えてきた選手だからこそ、大一番での”らしさ”が楽しみな大会になった。もちろん、どちらも盤石な王者が防衛してこれぞ東京女子の試合をさいたまスーパーアリーナで見せるのもいいのだけど、どちらも奪取してこれまでとは違うチャンピオンたちでさいたまスーパーアリーナに向かうチャレンジも見てみたい。そんな分岐点になる大会が楽しみだったりする。
YES! WONDERLAND 2022~夢の翼を広げ~ | DDTプロレスリング公式サイト
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小檜山 歩
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