女子プロレスで最も勢いがある団体は新日本プロレスと同じブシロードグループに入っているスターダムであることは否定することが難しい中でDDTと同じサイバーグループである東京女子が女子プロレスNo.2の一を確保しつつあるのではないかと思えた大会だった。大田区のような大きな会場で興行をうち、エンディングで両国国技館初進出を発表する勢いがある団体の特徴は楽しさから。
オープニングのダンスから、らくのおやすみエクスプレスで楽しさを
女子プロレスとアイドルの融合は女子プロレスにはずっとあったものでオープニングで毎回歌ってダンスをするアップアップガールズ(プロレス)のステージや対戦相手を寝かせて上を走って最後はおやすみなさいでフォールするおやすみエクスプレス、原宿ぽむのかわいい系kらのすね蹴りなど他の団体では見ないような技があって、茶番だと切り捨てる人もいるのかもしれないけど、プロレスの楽しさを感じられるのが東京女子の1つの特徴だったりする。
フリーのアジャや他団体のラム会長などで歴史と幅広さ
基本的に純血で今の油の乗った選手たちを見せるスターダムに対して東京女子はサイバーグループのDDTやノアと同様に他の団体やレジェンドも巻き込んでビックマッチを作っていく。AEWの里歩、レジェンドのアジャコング、女子プロレスの中で異彩を放つラム会長と女子プロレスの幅広さを見せてくれる。
女子プロレスの情念を体現した伊藤麻希
女子プロレスの魅力は情念であると思うのだけど、その「情念」の中心にいたのは伊藤麻希だった。アイドルをクビになってプロレスラーになって男色ディーノとキスをして男子の中で戦っていた伊藤麻希が女子プロレスラーどっぷりハマっていった先でプリンセスカップも優勝し、大田区のメインに立った。
物語の魅力もあり、いつもどおりBrooklyn the holeを歌って入場してきた姿から「人」としてのこれまでの努力と苦労がにじみ出ていた。とんでもない山下実優のキックで勝利することはできなかったのだけど、まだまだ物語が続いていくことを期待させるを得ない姿だった。大満足の興行で両国も気になり、追いかけ続けたいと思える興行だった。
WRESTLE PRINCESS Ⅱ | DDTプロレスリング公式サイト
小檜山 歩
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