タフガイコンテストでもキャラクタープロレスでもない第三のプロレス。それを目指しているのではないかと思った DDT 両国国技館大会のケニーオメガの試合だった。
オカダカズチカと新日本プロレスでやっていたプロレスは棚橋弘至にタフガイコンテストと揶揄されるぐらいに激しい試合だった。果てしない削り合いに繋がってしまうタフガイコンテストのプロレスはケニーがいなくなった新日本プロレスだっても一段落している。
世界一のプロレス団体と呼ばれている WWE は相変わらずわかりやすいキャラクターとストーリーでお客さんを惹きつける。 新日本プロレスもWWEの路線に舵を切っているようにも見える・WWEに入ることは自分のプロレスを捨てることだと言ってはばからないケニーは第三の道を模索している。
自らが中心となって作ったAEW ではその第三の道を目指してるのかもしれない。いや、今回見せたのがそれなのかもしれない。
「レスラーそれぞれがやりたいことを考えてリング上で表現すること」をプロレスと定義しているように見える。いままでのプロレスと変わらないと思われるかもしれないが、ケニー・オメガがアントーニオ本多を強いプロレスラーと言っているように戦いの強さではなく自分がやりたいプロレスの強さでプロレスラーを比較しているように見える。
今回、ケニーオメガが DDT に5年ぶりに参戦した試合のカードはセミファイナルで男女混合のミックスドマッチ。 VTR 上で完璧なミックスドマッチは過去から今まで未だ作られていないと語るケニーらしく男女の関係性もありながら男女であってもプロレスラーのぶつかり合いを見せつける。そこには見たことのないミックスドマッチがあったような気がする。そしてアントーニオ本多のごんぎつねを食らうケニー・オメガは新日本プロレスにはなかった光景だった。ケニーオメガはこの道を行く。
最後のマイクパフォーマンスで作られたキャラクターでなくケニーオメガ本人が喋ってるように映ったのはいつもの「GOOD BYE & GOOD NIGHT」を言わずにバイバイと言って帰ろうとしたけど思い出して決め台詞を言った姿にも感じさせるものがあった。
ケニーオメガが新しい価値観をプロレスに持ち込んできた。どうなるのかは遠くない未来に結果が出るようにも思える。
【いい感じに撮れた写真たち】
【アルバム】
https://photos.app.goo.gl/h7q4vCpSvVo3CSo88
小檜山 歩
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