活字から見る日本企業のくだらないこだわりと校閲者の日常。ちょっとした活字劇。エンタメといえるほど派手じゃない。
会社のくだらないお話を活字を通して
ポスターなどに書かれた文字に間違いがないかひたすらチェックするだけのお仕事が校閲者。そんな決して表には出てこない職業の人が著者であり主人公。
ひたすら細かいのに仕事の振り方も取り方も雑な日本企業の雰囲気が伝わってくる。
流行り言葉を使いたがってトレンディやリゾートがパンフレットに溢れていた1990年台前半の物語。
社内報はどこか似たり寄ったりで会社に対する不満などは一切ない。これはファシズムではないかと冷静にツッコミを入れる著者のスタンスがたまらん。
平成の始まりからオウム
時間軸は1989年から1996年。平成が始まり、阪神大震災が過ぎた頃まで。リレハンメル・オリンピックなどの単語は時代を感じさせる。平成初めの頃はまだまだおおらかな時代だったと感じさせるエピソードがたくさんなんですよ。
「トルツメ」に「M」
この言葉の意味がわかるでしょうか。「トルツメ」は「取って詰める」で「M」は「明朝」だったり「マゼンタ」だったり。
校閲者が原稿に書き込むマークで印刷者に指示を出す。そんなマニアックな世界について知るのも楽しい。
【手に入れたきっかけ】
覚えていない…
【オススメ度】
★★★★☆
【キーワード】
文字校正・11年
非生産的・何もクリエイトしない
「いたせん」
トルツメ・M
大正洗脳
トレンディ・リゾート・アイテム・グッズ
社内報はファシズム?
活字好きのための
QCの意味
リレハンメル・オリンピック
1989~1996
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小檜山 歩
コンサルタント : 日系総合コンサルティングファーム
渋谷のITベンチャー→日系人事コンサル。会社ではコンサルしながらCSRの活動もしてます。いろいろ無秩序につぶやきます。2017年5月から1年間タイでトレーニーとして働いてました。今は帰ってきて日本で働いてます。
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