ツチヤタカユキという人を知ったのは毎週聞いているオードリーのオールナイトニッポンからだった。ラジオにはネタを応募してくるコーナーがあってそこにはハガキ職人と呼ばれる人たちが自分のネタを送ってくる。
今はメールが主流だけど昔はハガキでの応募が基本だったから番組ではハガキ職人と呼ばれてる。ハガキ職人の中にはたくさん評価されて番組のスタッフになってラジオやテレビの世界に入った人もいる。
お笑いは好きなんだけど笑いのセンスが基本的にない私も何回かメールを出してみたことがあるんだけど読まれたことはない。ま、そりゃそうですわな。
オードリーのオールナイトニッポンで有名になったハガキ職人の1人がツチヤタカユキさん。何度も読まれてオードリーの若林さんがスタッフにならないかとラジオを通して呼びかけていた。その最初の返信が「人間関係不得意」という漢字7文字だったらしくその返信にも若林さんが笑っていた。
そんなツチヤタカユキが自らの中に「笑いのカイブツ」を作り上げていった過程、そして、「笑いのカイブツ」と共に過ごしてたどり着いた27年間を振り返っている。
読みながらずっと思っていたことはお笑いを突き詰めようとするとここまでしないといけないのかという疑問だった。
仕事人間もカイブツになり得るかもしれないけど笑いのカイブツはそれ以上に恐ろしい。人が面白いと思うことを考えて、笑顔にすることを目指しているのにそのカイブツ自身は全然面白そうじゃない。笑いを考えることって底なし沼に入っていくことなのかもしれない。
NHKのケータイ大喜利という番組にハマり、オードリーのオールナイトニッポンで仕事をすることになる間には舞台の台本を書いたりもしていた。それぞれの場所で笑いのカイブツはカイブツさを見せつける。笑いのカイブツは日常生活ができないのかもしれないと思えてくる。
じゃあ、なぜテレビに出ている芸人はちゃんと生活ができている”ようにみえる”のか。それはカイブツになっていないからかもしれない。もしかするとツチヤタカユキは日本で一番笑いを考えて日本で一番の笑いのカイブツなのかもしれない。
”日本で一番の笑いのカイブツ”は褒め言葉に聞こえるのが不思議だ。カイブツなのに。
そんなツチヤタカユキさんが唯一おもしろいと語っている小説家である西村賢太と高橋源一郎を読んでみようかな。
【手に入れたきっかけ】
ラジオで存在を知っていたツチヤタカユキさんの本が出るということで気になり購入!
【オススメ度】
★★★★★
元々はcakesというサイトで連載されていたものなのでこちらでも読むことができますー。
笑いのカイブツ|ツチヤタカユキ|cakes(ケイクス)
小檜山 歩
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