なんとつらぬくミステリーなんだろう 『すべてがFになる』(森博嗣)【Kindle・本】

 

なんとつらぬくミステリーなんだろう。

トリックが目の前に提示されているのに気づかないこの驚きはどんなミステリーよりも大きかったかもしれない。去年、アニメ化までされた名作現代ミステリー。

両親を殺し、15年もの間、孤島にある窓もない地下室に閉じ込められている天才科学者の研修室でまたしても殺人事件が起きてしまう。解き明かそうとするのは大学教授の犀川創平とお嬢さま大学生の西之園萌絵のコンビ。

トリックも含めて仮想現実の話やトロイの木馬の話は1996年に今を予言しているようにも感じる。

トリックの驚きを感じることが出来たのも営業からITコンサルに転職していたからかもしれない。コンピュータとITで理系っぽさをムンムンと感じるかもしれないけど、小説に仕上がっている。いろんなところで現代の名作ミステリーとして名前が挙がっていて気になっていたんだけど、確かに評判通りでした。

最後に印象的だった一文をご紹介。

人生のやり直しができない、と思ったことは一度もない。それは、まだ自分が大人になりきっていない証拠のようにも思われた

もしかしたら、自分はまだ大人になりきっていないのかもしれない。


【手に入れたきっかけ】

アニメを見て気になったので購入!

【オススメ度】

★★★★★

The following two tabs change content below.

小檜山 歩

コンサルタント日系総合コンサルティングファーム
渋谷のITベンチャー→日系人事コンサル。会社ではコンサルしながらCSRの活動もしてます。いろいろ無秩序につぶやきます。2017年5月から1年間タイでトレーニーとして働いてました。今は帰ってきて日本で働いてます。
小檜山 歩
渋谷のITベンチャー→日系人事コンサル。会社ではコンサルしながらCSRの活動もしてます。いろいろ無秩序につぶやきます。2017年5月から1年間タイでトレーニーとして働いてました。今は帰ってきて日本で働いてます。