自分の政治信念に反すると思ったら、常に意見を言い、自らの信念を貫く政治家が必要なんじゃないか~『NHKスペシャル 証言ドキュメント 永田町 権力の興亡~1993-2009』から Part3~

地震の中だけど、自分がするべき事だと思うし、自分がやりたいと思う事、自己満かもしれないけど、いつも通りの更新を少しずつしていきたいと思います。
 
政界再編の可能性があった加藤の乱について。

P158「総選挙から4カ月後、自民党の真ん中で、造反劇が起こった。実現していれば本格的な政界再編につながっていたかもしれない「加藤の乱」だ。
主役は、加藤紘一。自民党の保守本流「宏池会」会長で、衆院で45人を率いる派閥の領袖だ。加藤は当時、ポスト森の最右翼とされていた。
2000年11月9日、その加藤は政治懇談会に招かれ、席上、野党が提出を決めていた森内閣への不信任決議案に同調すると口にする。加藤の言葉は、一気に永田町に広がった。「加藤の乱」の幕開けだった。」

P160「加藤の盟友・山崎拓。橋本政権時代は政調会長を務め、幹事長だった加藤とともに政権運営に尽力した。その山崎は自分の派閥「近未来政治研究会」(通称山崎派)の19人を率いて、加藤の乱に加わった。」

P161「ひそかに政界再編の構想をめぐらせていたという加藤と山崎。自民党を率いていた小沢にも、加藤らから打診があったという。」

P162「当時民主党の幹事長だった管直人も、加藤と連絡を取り合っていた。離党した場合、リベラル左派を結集する具体的な計画が進んでいたと今、明かす。」

P166「森内閣の不信任決議案可決に必要な数は240票。野党票は190。
加藤派と山崎派を合わせた64人のうち、50人が造反すれば、森内閣は総辞職か衆議院の解散を迫られる。
野中は、加藤・山崎両派の切り崩しに全力を挙げた。造反する議員に対し、選挙での自民党の公認剥奪や、除名をちらつかせ、締めつけた。
さらに野中は、加藤派の幹部、古賀誠とともに、内部からの派閥の分断工作を図った。」

そして、締めつけによって加藤氏の下から離れていく。そして、結局・・・

P168「小選挙区制度のもと、選挙を取り仕切る幹事長・野中の持つ権限は絶大だった。加藤派の議員たちは、くしの歯が欠けるように離脱していった。加藤派の分派集会が開かれ、不信任決議案には同調しない旨を確認する事態にまで至った。
そして11月20日。不信任決議案採決の当日になると、加藤と山崎への同調者は可決に必要な50人に届かない事が判明した。都内のホテルで開かれた加藤派・山崎派の合同総会。古賀誠などの加藤には同調せずとする議員たちは、参加しなかった。
「ここは一度、いっとき名誉ある撤退をし、そして力を蓄えようと思います」
加藤派こう言って白旗を掲げ、派閥の議員たちが不信任決議案に賛成することのないよう、思いとどまらせた。しかし、こう続けたのである。
「私と山崎拓さんは、これから2人で本会議場に行って、不信任案に対する賛成投票をして参りたいと思います」」

P170「結局、加藤と山崎が不信任決議案の採択される国会の本会議場に赴いて、賛成票を投じる事はなかった。加藤派、山崎派は、欠席の道を選んだのだ。」

自民党内の最後の権力闘争と気持ちのぶつけ合いだったと思う。でも、こんな政治家が日本には必要なんじゃないか。自分の政治信念に反すると思ったら、常に意見を言い、自らの信念を貫く政治家が。そんな人ばっかりじゃなくても良い。でも、特に小選挙区の場合、国民は党に投票している場合もあるけど、個人に投票している。それに誇りを持って行動する人を見たいし、そんな人の本気度が日本を変えるんじゃないかな。
そして、小泉が現れる。それは、次の機会に。
こんなノートを書いたのは、3月6日。結構、更新してなかったんだな。と思う。政治の役割についてもまた考えた。こんな中、芯のある政治家の光が人を照らすんだと思う。内閣で芯のある政治家は自分が見る限り、枝野さんだけかなと思う。見た目だけだけど。作業着は微妙だけど、管さんのメッセージ性のなさ、蓮舫さんのなぜかコンビニ見学、それもえり立ててはいかがなものか。
1、レビューと小沢一郎という政治家について
http://kohiayu.blog5.fc2.com/blog-entry-415.html
2、権力闘争も政治。でも、それだけじゃダメ
http://kohiayu.blog5.fc2.com/blog-entry-438.html
3、加藤の乱
4、小泉劇場
5、 小沢一郎と管直人

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小檜山 歩

コンサルタント日系総合コンサルティングファーム
渋谷のITベンチャー→日系人事コンサル。会社ではコンサルしながらCSRの活動もしてます。いろいろ無秩序につぶやきます。2017年5月から1年間タイでトレーニーとして働いてました。今は帰ってきて日本で働いてます。
小檜山 歩
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