映画やドラマの警察モノが好きな人には更にオススメ~「蒼い猟犬―1300万人の人質」~

献本システムで手に入れた本。警察小説を書いてきた筆者の警察に関する小説。警察小説をあまり読んだことなかったけど、踊る大捜査線を思い出しながら読み進めた。

P73 「子どもの命を盾にとって、その家族も不安に陥れている。人質は都民全部、千三百万人だよ」

と、題名にもなっている「1300万人の人質」を軸として進んでいるよりも、警察の新たな取組としてこんなものがあればいいという筆者の希望と、その中で奮闘するだろう若手警察官の奮闘を小説にしたものという風に読み取れた。
ミステリー小説としては微妙かもしれない。オチはかなりの王道パターン。でも、オチのオチとそれに向けた伏線には筆者のメッセージが込められている。警察の未来はこうならないといけないんじゃないか。そうしないとこうなってしまう。と。
リアリティと面白さの2つの側面で考えるとリアリティはかなり高い。こうなってもおかしくないと思えるような内容。明日にでも起こり得る事件かな。と。でも、小説としての面白さが高いのかというのは、う~ん。と言ったところ。「オッ!」という箇所はない。
警察小説というよりも、警察内部の雰囲気が大好きな人であるのかもしれない筆者が書いた、警察組織とその限界と未来への提言を描いた作品にミステリーがおまけとしてついているといった本。警察小説が好きな人はもちろん、映画やドラマの警察モノが好きな人には更にオススメ。読みやすい。映像にしたら流行るんじゃないかな。と思ってしまう。小説としては限りなく3.5に近いけど、小数点以下四捨五入で☆3つ。

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小檜山 歩

コンサルタント日系総合コンサルティングファーム
渋谷のITベンチャー→日系人事コンサル。会社ではコンサルしながらCSRの活動もしてます。いろいろ無秩序につぶやきます。2017年5月から1年間タイでトレーニーとして働いてました。今は帰ってきて日本で働いてます。
小檜山 歩
渋谷のITベンチャー→日系人事コンサル。会社ではコンサルしながらCSRの活動もしてます。いろいろ無秩序につぶやきます。2017年5月から1年間タイでトレーニーとして働いてました。今は帰ってきて日本で働いてます。