修行や、一応聞いておくか。の気持ちで、読むと良いのかもしれない 『死にたい老人 (幻冬舎新書)』

☆3つ。断食して、死のうとした小説家の日記。
断食スタートから「起床時間」「就寝時間」「体重」などの
データと一言を足した日記で断食をしている間と
その直前についてはその断食の様子をうかがい知ることが出来る。
だけど、そのことだけじゃなくて、
日本のいろんなことを語っている。
ちょっと変わったお年寄りの小言に溢れている。
断食中に3,11が起こり、それについて考えたことや、
原発事故や政治、民主党についてなどを語っている。
正直、断食の日記やそれを行おうとした理由については
そんなに考えるものではなかった。
社会の問題について語る箇所も、
まあ、そんな問題も確かにありますよね。と思うぐらい。
ハッとさせるものではない。
でも、「望むのに、なんで死んではいけないのか?」
という問いに対して、明白な返答ができないのは事実。
明白な返答が出来ないのに、死ぬことは禁じられている。
なんで、お年寄りで一人になって、死にたい。
と思っても死んではいけないんだろう。確かに思う。
集団で遊ばなくなった筆者の話が出てきたけど、
今の若者はお年寄りの話も聞かない。
3世代同居で父方の祖母と一緒に住んでいる自分ですらそうなのだから、
同居していない若者は更にその傾向があると思う。
そんな若者がよく分からないけど、
ためになるかもしれないからとか、
修行や、一応聞いておくか。の気持ちで、
読むと良いのかもしれない。

死にたい老人 (幻冬舎新書)
木谷 恭介
幻冬舎 ( 2011-09-29 )
ISBN: 9784344982321

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小檜山 歩

コンサルタント日系総合コンサルティングファーム
渋谷のITベンチャー→日系人事コンサル。会社ではコンサルしながらCSRの活動もしてます。いろいろ無秩序につぶやきます。2017年5月から1年間タイでトレーニーとして働いてました。今は帰ってきて日本で働いてます。
小檜山 歩
渋谷のITベンチャー→日系人事コンサル。会社ではコンサルしながらCSRの活動もしてます。いろいろ無秩序につぶやきます。2017年5月から1年間タイでトレーニーとして働いてました。今は帰ってきて日本で働いてます。