自分たちのこともだし、これからの仕事場についても考える『DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー 2020年2月号 「デュアルキャリア・カップルの幸福論」』

 

見出しに食いついた。仕事のプロ、パートナー、親としての働き方を再考すると。総合職で子どもをこれから作ろうと考えている夫婦の片割れとして見逃せないテーマなので関連するテーマの本を見かけたときには積極的に買うことにしている。今回もそんなアンテナに引っ掛かった。

自分も30でパートナーも28ということで子どもを真剣に考えないといけない時がきたなぁと。

お互いのキャリアを考える結婚をしようと決めた2人なのでいろんなことが起こるだろうと思うからこそ多かれ少なかれ知識をつけておきたい。今回の本で気になったのはお互いが衝突しがちなタイミングとその時にどんなアプローチを取るべきか、カップル契約で決めておくべきことは何か、どこでも働ける制度のメリットは何かという3つのお話。

まずは衝突しがちなタイミングとどんなアプローチを取るべきかをまとめるとこんな感じ。

転換点1:キャリアの両立
20代後半から30代前半の仕事が楽しくなってきた時期に仕事によって離れて暮らすことや子どもができることでキャリアと家庭の両立を問われるタイミングがくる。この時に大切なのは金銭面だけでなく気持ちの面などを考えた上で決めること。その時に役立つのがカップル契約の内容で次のパートで紹介する。

転換点2:中年の危機と呼ばれる40代の時期で自分の再構築が必要になる。
仕事の将来が見えて新しいチャレンジをしたいとかまだまだ上を目指せる中でハードに働こうと思う人もいれば先が見えて落ち着こうとする人もいる。そんな時には悩みや焦りなどの気持ちを相手に開示してその気持ちは相手のせいではないことを伝えることと相手の自分探しの支援者であることを意識することが大切とのこと。サポートも互いにすることが大切。

転換点3:喪失感とチャンス
50代から60代で仕事が終わって子育ても落ち着いた頃のお話で人生のゴールを見据えてどんな関係にしていくのかを考える必要がある。今まで歩いてきた道のりを確認し、新しい役割を担うと約束すること、お互いに多くの可能性を探る。

デュアルカップルはなにもかも「五分五分」にするよりも好奇心を互いに持つ、コミュニケーションを密にする、お互いの生活をうまく融合させるにはどうすればいいのかを自ら選び取ることが大切。

まだ一つ目の転換点に軽く足をかけている自分としてこの3つの転換点を意識しておくのは大切。転換点で自分の言うことをわかりやすく伝えるためにも次に紹介するカップル契約は大切なんでしょう。

カップル契約は結婚などでパートナーを決めるときに相手と擦り合わせておくことが望まれるポイントで価値観と境界線と不安材料の3つに分けられる。

価値観
>何に対して幸福を感じるのか
>何に対して満足感を得るのか
>よい人生とはなにか

境界線
>場所 暮らしたい場所、暮らしたくない場所
>時間 どの程度一緒にいたいのか、残業は多くてもいいのか
>同別居 別居は可能か、どんな状態、どのくらいの期間なら可能か

不安材料
>何を不安に感じているか
>どうなるのがイヤか
>生活に起きて欲しくないことはなにか

いろんなポイントがあるけど相手の内容を理解して妥協できるポイントを見つけることが大切とのこと。自分のことを考えてみるとこんな感じかな。

これを見せてパートナーと擦り合わせるのもいいかなぁと。

最後に出てきたのは少し毛色が変わるけど、どこでも働ける制度のメリットについて。ユニリーバはWAAという制度を導入してどこでも働けるようになった。そんな制度によってどんないいことがあったのかが紹介される。効率とか子育ての話が最初に出てくると思いきや、違う要素がある。

通勤ラッシュを避けられる
>朝だけでなくて夕方もストレスな通勤ラッシュを避けられるメリットはなるほどと。

家族と過ごせる
>子どもに行ってらっしゃいを言える家っていいなぁとしみじみ思うのです。

学校行事への参加、育児・介護、通院
>ここでよく話される育児とか介護の話が出てくるけどそれだけでなく学校行事への参加は地域とのつながりにも関係してくる。

スポーツへの参加
>平日の夕方に地域で行われているスポーツに参加できることは自らの健康だったり仕事の効率にもつながったり。

育児とか介護だけでない日本らしい通勤ラッシュが最初に出てくるのが特徴的だなぁと。

他にも自分のような楽観主義者のメリットだったり、女性のネットワーク作りで大切なことだったり、エコシステムを作ろうとするときに大切なことなんかも参考になる。

女性にとって配偶者選びがキャリア形成の成否を分けるという記事もあって、仕方ないけどまだまだ変わらないなぁと思うとともに変えていかないといけないなぁと思うんですよね。

【手に入れたきっかけ】

会社でテーマを見て、これは読んでみようと。

【オススメ度】

★★★★★

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小檜山 歩

コンサルタント日系総合コンサルティングファーム
渋谷のITベンチャー→日系人事コンサル。会社ではコンサルしながらCSRの活動もしてます。いろいろ無秩序につぶやきます。2017年5月から1年間タイでトレーニーとして働いてました。今は帰ってきて日本で働いてます。
小檜山 歩
渋谷のITベンチャー→日系人事コンサル。会社ではコンサルしながらCSRの活動もしてます。いろいろ無秩序につぶやきます。2017年5月から1年間タイでトレーニーとして働いてました。今は帰ってきて日本で働いてます。