元を正せば、探偵なんてかっこよくない。
現代にはシャーロック・ホームズのようにかっこいい探偵はいない。もしかすると、シャーロック・ホームズもそんなにかっこいい探偵じゃないのかもしれない。
知られたくない、隠されていることを暴くなんて、暴かれる方はたまったもんじゃない。依頼人が求めている結果ではなかろうと本当に起こったことを明らかにするウザったい仕事。
そんな事実を理解している探偵が壊れた街が洪水によって更に壊されている最中に行方不明になった1人の男を探す物語。
壊れた街の壊れた人たちのお話
探偵の名はクレア・デヴィット。自称世界一優秀な探偵。愛読書であるシレットの「探知」を片手に真実を追い求める。舞台は嵐によってメチャメチャになった2007年のニューオーリンズ。アメリカの中でも治安の悪いこの地域で洪水の最中に1人の男が行方不明になった。
手がかりが殆どない中でクレアは生きてるか死んでるか分からない男の行方を追う。
男がいなくなった真相を暴くミステリーとしてだけではなく、ニューオーリンズの日常に対するメッセージも含まれているように思える作品。
社会のメインストリームから爪弾きにされ、何かが起こっても何もなかったようにされてしまう地域で暮らす人達がどう考え、どう生きていくのかを迷う姿が印象的。
【手に入れたきっかけ】
「本が好き!」というWEBサービスの献本キャンペーン!
【オススメ度】
★★★☆☆
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小檜山 歩
コンサルタント : 日系総合コンサルティングファーム
渋谷のITベンチャー→日系人事コンサル。会社ではコンサルしながらCSRの活動もしてます。いろいろ無秩序につぶやきます。2017年5月から1年間タイでトレーニーとして働いてました。今は帰ってきて日本で働いてます。
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