宗教を通して今の国際社会を読み解く試みを行っている1冊。
著者は元外交官で鈴木宗男に関する事件で逮捕までされた佐藤優。今では次々に様々な本を出している文筆家としての顔が知られている。
そんな彼はキリスト教徒であり、同志社大学の学生時代には神学部に在学していたことからも宗教というものが多くのウェイトを占めている。
この本は佐藤優が日本のお寺でお坊さんを対象に、「危機の時代における宗教」をテーマに行なった連続講義をまとめたもの。キリスト教徒がお寺で講義をすることもなんだか不思議な感じもするけど、宗教という共通項でつながって考えると大きな違和感はない。
内容としては宗教の中で救いがどのようなものとして規定されているのかという話や、宗教と民族の関係など、元外交官らしく、今の国際社会を宗教というレンズを通して見つめる。
世界各地で争いの原因となっている民族について考える資料としても参考になる。タイトルには「宗教論」と書かれているが、民族論としての側面も大きな一冊。
【キーワード】
キリスト教、イスラーム教、仏教
宗教の救い
宗教と民族
【引用】
キリスト教という宗教の力を危機的状況に陥っている人間の救済(サバイバル)のために生かすことを考えている。
銀行員になると、人の顔を見る度に、その人間から幾ら稼げるか、値札がかかって見えるようになる
布教によって受け入れるのではなく、その宗教を信仰している人の姿を見てそれが伝染していくというのが、宗教の伝達の本来のあり方なのではないか、と今になると思います
人を殺す思想というのは本物の思想です。
本来「立ち上がれ」、「目覚めよ」とエネルギーをかき立てられるのは階級のはずだった。ところが郵便配達が間違えて民族に届けられてしまった。しかも、階級と言っても熱狂する人はあまりいないけれども、民族と言うとみんなが熱狂することになった
【手に入れたきっかけ】
Kindleキャンペーン
【オススメ度】
★★★☆☆
小檜山 歩
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