「働き方改革」はどこの会社も取り組んでいて先進的な取り組みをしている会社は多いけど、評判に上がってくる会社は一部だったりする。コンサルティング業界ではいの一番にあがってくるのがこのアクセンチュアという会社。
コンサルが働き方改革をすると…
働き方改革は残業削減とつなげて話すことが多い。そうなると必ず出てくるのが成果とのトレードオフ。どんな仕事でもそうだけど、コンサルでは成果を出すことを一番の価値となる。
頭脳労働だと思われるかもしれないけど、往々にしてサービス業でもあるコンサルティングサービスは高い時給を払ってくれるお客さんの満足のいく成果物を作ることがすべてということもあって時間をかけて作り込むことがよしとされる。
そんな業界はブラックと言われる働き方になることも多い。そんな背景の中でアクセンチュアもブラックな働き方として評判がよくなかった。そんな会社がどうやって変わっていったのか。
働き方改革は改革のフレームワークを用いて
フレームワークを用いて進めるところ、ツールを横展開するところなんかはコンサルらしさを感じる。
コンサルがよく使うものとしてフレームワークというものがある。マーケティングの3Cだったり4Pを実際に考える拠り所としたりするんだけど、この考えるときの拠り所をフレームワークと呼んでいる。アクセンチュアが働き方改革のフレームワークとして用いたものは「改革のフレームワーク」として紹介されている。
経営層/現場とハード/ソフトによって4つの象限からなる改革のフレームワークでは経営層・ハードの第一象限の「方向性提示・効果測定」から経営層・ソフトの第二象限の「リーダーのコミットメント」、現場・ハードの第三象限である「仕組み化・テクノロジー活用」へと進み、最後に現場・ソフトの第四象限である「文化・風土の定量化」へと進んでいくことを提示している。
このフレームワークに従って進めたのがアクセンチュアの働き方改革のようで、トップダウンでメッセージを発信し、施策を進める必要性があるのでしょう。
リーダーのコミットメントは必須
採用、教育/研修、給与制度、労務管理の各領域でどんな制度を導入したのかが紹介されていて、参考になるんだけど、そもそも「リーダーのコミットメント」が上から下へ進まないと現場では進まないよなぁと思いますよ。
「プライド川柳」として今回の取り組みに関する川柳が5つ紹介されてるんだけど、「はき違え ハードワークと ハイバリュー」が広まればそりゃ進むわなぁとも。
たまたまアクセンチュアの人と話す機会があって確かに進んでるんだなぁと思う一方で部署・PJごとというのはどこもそうなんだろうなぁと思いつつ、アクセンチュアの働き方改革も道半ばだったりするのだと思いますわ。
少なくともトップダウンからリーダーのコミットメントがないと進まないというのはそうなんだろうなぁと改めて思います。
【手に入れたきっかけ】
働き方改革の本を読んでみようと思って買った本の中の1冊。
【オススメ度】
★★★★☆
小檜山 歩
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