東女のタッグの幅を広げたふりーWiFiのタッグ挑戦が第1試合東京女子プロレス「YES！WONDERLAND 2022」

鈴芽と遠藤有栖のでいじーもんきー(でじもん)からプリンセスタッグ王座を防衛した坂崎ユカと瑞希のマジカルシュガーラビッツの前に現れたのは角田奈穂と乃蒼ヒカリのふりーWiFi。チャレンジマッチに近かったでじもんの挑戦よりも王座奪取の可能性も感じさせるカードで、前哨戦ではふりーWiFiが得意としているコーナーマットを外しての金具攻撃から乃蒼ヒカリが回転足折り固めで瑞希から3カウントを奪っている。この時の坂崎の怒りは大きく、コーナーマットを振り回して試合後もふりーWiFIに攻撃を仕掛けるなどのスイッチが入っていて、見ごたえのある試合が期待されるカードだった。

コーナーマット、金具をめぐる攻防はふりーWiFIの魅力に

新日本プロレス画像矢野通の代名詞となっているコーナーマットを外しての攻撃が東京女子にもやってきた。オーソドックスな戦いがメインであり凶器はハイパーミサヲ周りのスプレーと乃蒼ヒカリのデスマッチの時の椅子ぐらいしか使われてこなかった。コーナーマットについてもいじる選手は皆無でそこに目を付けたのがふりーWiFI。

日常的にコーナーマットを使うようになるのは最初は驚かせるもの一つの見どころとして楽しめるポイントになってきている。ふりーWiFIがコーナーマットを使うのが当たり前になってきている中でレフリーも気にするようになってきて、今回の試合では自軍のコーナーマットを外している乃蒼ヒカリがレフリーに見つかったことで、同時に角田奈穂がニュートラルコーナーのマットを外し、最終的には自軍のコーナーマットも外すことができて、マジラビの両方に金具を使った攻撃を当てきった。プロレスという共通のルールはありながらもその中でどんなことができるのかが工夫のしどころで、ふりーWiFIが新しい見どころを作っていた。

マジラビの絶対王者感はNEO美威獅鬼軍に同格か超えてきている

東京女子のタッグで強さを見せ、今はおフランスに帰っていて、分身の赤井沙希が参戦しているNEO美威獅鬼軍の沙希様とメイ・サン・ミッシェルのタッグがここ1年の中では東京女子のタッグ戦線の中心にいた。そんなタッグを満を持して破ったマジラビが新たな絶対王者になりつつある。両国国技館大会で白昼夢を破った戦いがタッグマッチとしてレベルの高いものであり、ここからでじもん、ふりーWiFiを破って強さを見せている。

坂崎ユカの孤高の王者感に加えて瑞希の力強さも増してきている。ここからの防衛ロードは相手がいないかもと思いつつも、山下実優と伊藤麻希の「121000000（ワントゥーミリオン）」、朱崇花と上福ゆきの「VENYU（ベニーユ）」とタッグチームでも戦ってない相手はいるのでマッチアップを見てみたいと思いつつ、分身がいなくなった赤井沙希と赤井が両国国技館で勝利し、DDTにレギュラー参戦してある雪妃真矢のタッグとかも見てみたい。こんな妄想が楽しめるのはどんな相手に対しても戦えるマジラビの安定感を感じるからなのだろう。

坂崎ユカのファン思いの心が漏れ出していた試合後

（おそらく）試合当日にアメリカ遠征に入れることから第1試合になって試合後のサイン会には参加せず、5日の大阪大会も欠場することになった坂崎ユカが試合後のリング上で四方に対して頭を下げていた。本人の都合ではないし、オファーが直前だったということで仕方ない中での欠場だけど、Twitterでもお詫びしてリング上でも申し訳ない気持ちを出していた姿がこの人がトップレスラーになってもファンの一人ひとりを大切にしていることが伝わってくる。

会えるはずだったのに会えなくなっちゃったみんなごめんね。でもそれでも帰りを待ててくれるみんなの存在が私の力になってるよ！
明日の後楽園WiFiとのタイトルマッチ
マジラビの絆ベルト渡すわけない!!
瑞希にこれ以上さみしい想いさせない！
WiFiはぐちゃぐちゃのハンバーグにして食べたる #tjpw pic.twitter.com/wcycvjojhL
— 坂崎ユカ Sakazaki Yuka (@YukaSakazaki) May 2, 2022