【ポイント】
1,皮肉も含めて「カッコつけヨーロッパかぶれ雑誌」。まあ、カバーがまさにそれだからね。でも、つまらない訳ではない。
2,“シュール”で“シニカル”なかっこよさも求めたように思えて仕方ない。でも、何か1つ物足りない
3,ゲバラ、カストロ、マラドーナ、本田圭佑のある意味、共通している部分は何か。
かっこつけヨーロッパかぶれ雑誌、というのを勝手に別名とさせてもらいました。吉祥寺の本屋でジャケ買いした1冊で、Cultureの紹介、短編小説、エッセイのそれぞれ何本かの原稿によって成り立っている。
最初のインタビューの相手が川島小鳥という写真家であり、4つの短篇集の題名が「Sunday Bloody Sunday」・「柳生但馬守宗矩」・「三種類の桃のデザート」・「愁いの色は昔から黒」であることをかっこつけているように思えてしまうのは自分だけだろうか。
内容もドラえもんもどきがマシンガンを持っている、などの “シュール”で“シニカル”なかっこよさも求めたように思えて仕方ない。確かに、かっこよさはあるし、気楽に読むことは出来た。でも、何か1つ物足りない。それは、リアリティなのかもしれない。物語が物語で終わってしまっているように思えるのだ。どんな物語でも、どこか一瞬は人間の本質や社会の形を捉えて欲しいと思う自分とは趣味がズレているのかもしれない。
でも、つまらなくはない。後半のエッセイでは今の音楽の自重加減への苛立ちを出しているエッセイが面白い。そして、ゲバラ、カストロ、マラドーナ、本田圭佑のある意味、共通している部分には、思わず「フフ」と笑ってしまった。
この雑誌を知っているオレってサブカル的にかっこよくない?と言いたいがための雑誌にも思える。まあ、つまらなくはないですよ!
自分なりタイトルは『A Side Road』ですかね。
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小檜山 歩
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