2003年の本。かなり話題になった記憶が。調べると「芥川龍之介賞」を受賞している。細かい描写がリアリティを生み、現実に。ありそうだけど、表に出てこなかった日常を描き出す。純愛小説とか青春小説とか〇〇小説と分類できない世界。わかりやすい小説かといったらそうではない。文体も易しいし、読みやすいんだけど、この本の本質はなんだろう。と考える。サディスティックな女の子、軽い仲間は必要か。という問い。うわべだけの付き合いへの疑問を、今まで存在しなかった種類の男の子。恋でもない変な関係。少しタブーな雰囲気もしてゾクゾクする。
登場人物の中で中心となる1人の女の子と1人の男の子。一つ一つの行動でおかしなものもあるけど、そこまでの描写が絶妙すぎて全く違和感を感じなかった。
「こんな人は周りに居ると思う。皆さんは軽蔑して見て見ぬふりをしているかもしれないけど、実際居る。どう思う?」という疑問提起と「やりたいことはそのまますればいい。でも、実際そんなに甘くはない」ということを伝えているのかな。と感じた。
情けない背中を蹴りたくなる自分は、読み手の自分かもしれない。その自分を投影する女の子は自分に重なるかもしれません。深みのある小説。評価されるのも分かる。その分かりにくさと深みに☆5つ。
思うことがあったり、良いと思ったり、反論があったり、おかしいと思うことがあったり、質問があったり、言いたいことがあったり、
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小檜山 歩
コンサルタント : 日系総合コンサルティングファーム
渋谷のITベンチャー→日系人事コンサル。会社ではコンサルしながらCSRの活動もしてます。いろいろ無秩序につぶやきます。2017年5月から1年間タイでトレーニーとして働いてました。今は帰ってきて日本で働いてます。
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