(大学4年の頃に書いていた模擬国連に関するブログを修正・移行しています)
【ポイント】
1,“引き”の交渉の5つのポイントを紹介します
2,次回は、“引き”の交渉と“押し”の交渉の具体例を比較していきます
また、更新が遅れました。申し訳ないです。
今回は、前回の“引き”の交渉の大切さを説明したのを受けて、その“引き”の交渉についての説明をしていきます。“引き”の交渉のポイントを、ある本の格言を通して説明し、その具体例については、次回、“押し”の交渉の具体例と合わせて紹介していきます。
それでは、“引き”の交渉のポイントです。今回は、『死ぬまで仕事に困らないために20代で出逢っておきたい100の言葉』という本の中に、“交渉”のカテゴリがあり、その言葉の中で、“引き”の交渉のポイントを突いたものがいくつもあったので紹介し、それを“引き”の交渉のポイントの説明として進めていきます。その言葉とは5つ。1つ1つ説明していきます。
1,話した量が少ないほうが最後に勝つ
「まくし立ててくるような相手はまさにカモだ。あなたは結論だけ囁けばいい」(P154)
話し続けることが、相手を納得させる方法だと感じやすい。自分の意見を言わないと、相手にわかってもらえないと考えることが原因にある。でも、そうではない。どれだけ相手に話を聞いたのか、ということが交渉が進むにつれて鍵になってくる。たくさん、あいての話しを聞けば聞くほど、矛盾は突きやすくなるし、自分の妥協の最終ラインを隠したまま、相手のラインを探る事ができる。
2,打ち負かすのではなく、包みこむ
「勝ち負けは長期的には必ず両者負けになる。両方とも勝てる方法がきっと見つかる」(P156)
相手を知識や論理に寄って打ち負かし、自分の意見を通すことができたら、それはそれは気持ちが良いかもしれない。でも、その打ち負かされた相手には負の感情が残り、勝った方にもイヤーな目線がつきまとう可能性がある。そして、次の交渉でそのしっぺ返しを食らう可能性もある。だからこそ、共生の道を探ることが大切。
3,「意見は違って当たり前」と知っておく
「最初から満場一致になるほど、危険な交渉はない。満場一致はもう一度やり直し」(P158)
1つ前の言葉にも近いものがある。意見を変えさせるのではなく、意見の融和を計る事が大切。その道はきっとあるし、それが出来なくなった時、すべてが終わる。
4,大声で話さず、やや小さめの声で話す
「交渉も声を大きくして有利になることなど1つもない。自らの器の小ささを露呈するだけである」(P168)
小ワザの一つかもしれない。小さい声で話す方が相手の心に届く。内緒話を大声でしないように。
5,沈黙は相手に破らせる
「あなたの交渉がいつも不利になってしまうのは、耐えられない沈黙を破るために発した余計なひと言なのだ」(P170)
会議の終盤になればなるほど焦ってしまう。終盤の交渉は難しいからこそ、交渉が進まず、沈黙が起こることがある。その時に自分から話すが、相手から話すかに寄って、大きく最終的な結果に影響する。とりあえず、口火を切りたくなったら心のなかで10数えてからにすることをオススメする。それからでも遅くはない。
この5つが“引き”の交渉のポイントです。次回は、この5つのポイントを実際の交渉にどう生かすのか、ということを“押し”の交渉と“引き”の交渉を比較しながら説明していきます。
小檜山 歩
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