アニメだから現実と違ってずっと続かない。そのはかなさも「けいおん！」が人を惹きつける1つと思えた。『映画けいおん！』

真っ白な“青春”という魔法に少しの間だけかけられる１本。
大人気だった女子高のけいおん部の５人を中心に描いていくアニメの映画版。
「けいおん！」の映画版を見てきました。
2011年12月14日　渋谷シネパレス　13:40～　大学生1500円
久しぶりにレイトショーじゃない映画鑑賞。
空いていたし、どうしても見たかった！「けいおん！」のアニメで癒され、
泣かされた自分としては見ない訳には！と。
言い訳はさておき、軽い「けいおん！」オタクなんです。自分は。
初めての渋谷シネパレス。平日の昼なのに、5割弱の入り。やっぱり、人気。
大学生～中学生（！？）らしき人が多いけど、中には頭皮の見えるおじさんも居た。
社会現象だったからなぁ。そして、1階の一番後ろの真ん中に座っている自分。
間を開けずに右隣には大学生らしき女の子。変な感じ。
もちろん嫌ではない。そういえば、女の子と映画なんて1年ぐらい見てないなぁ。
と少しだけ、悲しくなる。ダメダメ！「けいおん！」を楽しむんですよ。さて、始まる！
＜上映＞
3年生4人、2年生1人の軽音部。みんな仲良し、いろんなキャラクター。
3年生の4人は大学にも合格してあとは卒業式を待つばかり。
この大学合格と卒業式の間の話から始まる。卒業旅行に友達は行くらしい。
「じゃあ、私達も！もちろん5人で！」という流れでロンドンへ。
ロンドンでのいろいろ、「そして・・・」という話。
「けいおん！」は人の心の中にある永遠の、でも頼ることが出来ない青春を
高校生というほんの少し社会に出た魔法の時間に、制限という魔法の服を着ている
5人を通して、描き出す。とか言われていたと記憶している。
「けいおん！」という魔法の世界、特に、映画だからこそ、
魔法の力が強くなっている中に、魔法を解くような小さな裏切りが少しあった。
裏切りだと感じない人も居ると思うけど、この事まで触れて、言わせてしまうんだ。
と思ったテーマがあった。それはこんな女の子だけが出てくるアニメでは
あまり触れられないこと。
そして、最後まで“けいおん！”で“放課後ティータイム”だった。
映画の中に伏線をちりばめて、回収していくことも感じだけど、それ以上に
アニメを見てきた人へのご褒美で、そして、作ってきた人にとってもご褒美として
作っているんだな。とラスト30分は感じさせる。
その30分が最初に書いた「そして・・・」の部分。「けいおん！」好きを
安心させる構成にちゃんとなっているんです。
ロンドンの描写も楽しい中で、ロンドンでの日本人はマンガのキャラのみ。
魔法がかかっているけど、リアルなロンドンを感じさせる。
本当に、5人と一緒に旅をしている感覚になった。☆5つ。
外国人の描き方も他のアニメにはあまりなかった。
勝手に翻訳コンニャクを食べている不文律を使わない。
終わった後に大学生らしき女の子が
「いいね！あんな青春過ごしてみたかった」と言っていた。
けど、どんな高校生でもこんな魔法のかかった青春は味わえない。
それぞれが魔法のかかっていない青春を過ごす。でも、それも楽しい。
だけど、「こんな青春いいなぁ」というないものねだりを
魔法をかけて叶えてくれるのが「けいおん！」。
アニメだから現実と違ってずっと続かない。そのはかなさも「けいおん！」が
人を惹きつける1つと思えた。

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