昨日のハンガリーGPで夏休みに入ったF1。買っておいたけど、読んでなかった号を見つけて読んでみた。そのテーマが「F1とカネ」。えげつないと思ったけど、この後、マレーシアGPがデモで中止になり、王族の贅沢としてF1が非難されていたから、そのカネに関する話だ。と思って読んでいた。
ドライバーの年俸からドライバーのコストパフォーマンス、クラッシュの値段などえげつなさを感じた。最後にエピローグ。「それでも、お金じゃない」と題して
P64 F1に関わる人々とインダストリーは、大星雲のようだ。
そこには巨大マネーが投入され、渦を巻きながら消費される。
成功したチームはそれなりの分配金を受け取り
速いドライバーは、富と栄光を手にする。
たった2台のマシンを勝たせるために500人の頭脳を雇い
チームを運営するために年間250億円の予算を要する。
マシンに値段はつけられないが1台数億円と言ってもいい。
単なるお金儲けであるならば、F1はとても効率の悪いビジネスだ。
しかし、なぜ彼らは戦うのか?
速いマシンを生み出すために大好きな研究に没頭する。
データだけに頼らず、時には手書きでデザインする。
幼い頃から人生のすべてを賭けて、誰よりも速く走る。
夢は果てしなく増殖し、やがて1000分の1秒の阿修羅になる。
その夢を、押してくれるのがお金―。
お金をかければ勝てるのか?答えはNOである。
自動車メーカーの多くが莫大な投資で挑んだが
実らぬ果実に落胆し、大星雲から去っていった。
F1の基本は、やはり人の手、人の知恵、人の情熱という
人間くさい部分と、物理の法則でできている。
こつこつとミリ単位で進む、人間の志がF1を支えているのだ。
僕たちも、大きな情熱を持ち続け
時には、ささやかな身銭を切って
F1大星雲の小さな星になって楽しもう。
と見方によってはきれいごととも読み取れる記述でこの特集を終えている。確かに、お金ではない部分も大きな力を発揮することがあるかもしれない。でも、財政難や資金力がないチームは表彰台どころか、入賞まで厳しい状況があるのが事実だ。それは否定できない。そんなことを再確認する。「それでも、お金じゃない」の続きに「でも、結局お金かもしれない」ぐらい入れるのが現実に合っているんじゃないかな?とりあえず、面白い知識も得られたので☆3つ。
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小檜山 歩
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