新日本プロレスはただのエンタメから次へ進もうとしている。そんなイッテンヨン東京ドームだった 「WRESTLE KINGDOM 9 in 東京ドーム」(2015/01/04)【新日本プロレス】

 

2015-01-04 11.49.12

鈴木みのるが腕を抑えて苦悶の表情を浮かべ、オカダ・カズチカが号泣し、第0試合にグレート・カブキとマサ斎藤が出てきた時、もう一歩先の新日本プロレスを感じた。

新日本プロレスは勢いを取り戻した。でも、勢いは少しずつ弱まってきている。両国がフルハウスになるのはG1だけ。それ以外は満員ぐらいの入り。西武ドームもそこそこの入り。そして、東京ドームも内野席ですら黒幕で覆っている箇所がある。

残念ながら人間は飽きる生き物で、クオリティの高いエンターテイメントを見せていても離れてしまう。エンタメを提供している人たちは飽きることを防ぐために矢継ぎ早に仕掛けを繰り出し続ける。

EXILEは増殖し続け、AKBは選挙をし続け劇場を増やす。じゃあ、新日本プロレスはどうするのか。

出した答えが路線継続と原点回帰なんじゃないか。

原点回帰の現れが第0試合に次々と登場した”レジェンドレスラー”たちと第4試合の鈴木みのるVS桜庭和志だろう。間違いなく最近の新日本プロレスにはなかった戦いがあった。

メインの棚橋VSオカダは路線継続だが、そこに違う味が追加された。号泣するオカダ・カズチカは今までになかった。

”新日本プロレスらしい”戦いで切り捨てたファンも取り込んで、次へ進もうとしているのかもしれない。もちろん、切り捨てた全てのファンを取り戻すのではなく、今の新日本を認めてくれるファンを取り込もうとしている。古い新日本を知り、エアギターで離れたファンを家族ごと呼び戻そうとしているのかもしれない。

鈴木VS桜庭のような怖い戦いはファンを失う可能性がある。でも、成功して欲しい。鈴木みのるの凄みのあるプロレスが好きだし、鈴木VS桜庭の試合中にドームを包んだ緊張感とUWFのテーマが流れた時のワクワク感は今までの新日本になかったものだから。

2015-01-04 19.01.27

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小檜山 歩

コンサルタント日系総合コンサルティングファーム
渋谷のITベンチャー→日系人事コンサル。会社ではコンサルしながらCSRの活動もしてます。いろいろ無秩序につぶやきます。2017年5月から1年間タイでトレーニーとして働いてました。今は帰ってきて日本で働いてます。
小檜山 歩
渋谷のITベンチャー→日系人事コンサル。会社ではコンサルしながらCSRの活動もしてます。いろいろ無秩序につぶやきます。2017年5月から1年間タイでトレーニーとして働いてました。今は帰ってきて日本で働いてます。