名前に価値を持たせることを目指すのはとてつもなく厳しい道のりだけど…『ランウェイで笑って(14)』(猪ノ谷言葉)

その先にはその人にしかなし得ないことが見えてくる。大人になっていく中で「自分が何者でもない」ことと向き合っていかなければならない時が来てしまう。そんな「自分が何者でもない」ことと折り合いをつけていくことが大人になるということなのかもしれないけど、折り合いをつけずに自分の名前に価値を持たせることを信じ続ける人の中の一握りにブランドが生まれるんだと感じさせてくれる。

服とバッグは全く違う中でバッグ作りにも取り組もうとする育人はすごいバッグを作り上げていった。そんなバッグを売るためにとびきりのスタイリストへアプローチをするのは「あなたがこのコレクションを売る」のだと言われた美依で自分が頑張ってきたことの証明が少しできた美依が動いていく。

スタイリストの吟侍にも触れながらどうにかねじ込むためにつながったのは千雪でモデルととして価値を見出すかもしれない動きを感じさせる。こうやってブームはできていくのかと感じさせるのだけど、2人のモデルのそれぞれの価値観がぶつかり合う闘いはたまらなく惹かれ、ファーストルックが決まるまでの流れは手に汗握る展開でした。

千雪のモデルとしての可能性が前に出てきたのは本人の度胸と絶え間ない努力で、それが人にブランドが宿る最低条件なのだと感じさせる。

【手に入れたきっかけ】

後輩に勧められて面白かったので書い続けているマンガ

【オススメ度】

★★★★☆

The following two tabs change content below.

小檜山 歩

コンサルタント日系総合コンサルティングファーム
渋谷のITベンチャー→日系人事コンサル。会社ではコンサルしながらCSRの活動もしてます。いろいろ無秩序につぶやきます。2017年5月から1年間タイでトレーニーとして働いてました。今は帰ってきて日本で働いてます。
小檜山 歩
渋谷のITベンチャー→日系人事コンサル。会社ではコンサルしながらCSRの活動もしてます。いろいろ無秩序につぶやきます。2017年5月から1年間タイでトレーニーとして働いてました。今は帰ってきて日本で働いてます。