自分が32歳になり、23歳で始めたコンサルも9年近く続けていることをふとした時に意識する。 出入りの多い業界の一つであるコンサルで長く働いており、会社も変えていないこともあり、何で働き続けているのかを聞かれることが多くなったのでそのときに話していることをまとめてみた。
最初の目的は間違いなくお金だった。新卒で入った中小ベンチャー企業を1年半でやめているのだけど、ベンチャーで働く日々は楽しかった。でも、お金がやばかったこともあって転職を考え始めるようになってきた。そんな時に同業種で年収が倍になるようなオファーも貰ったこともあるのだけど入らなかった。1年半ぐらい営業として働いていく中で、この職種は向いていないと薄々気づいていたことが大きかった。短くても40年ぐらいは仕事をしていくんだろうなぁと思っている中で、この仕事が苦手だと思いながら働くのは嫌だということもあって他の業種に飛び込んでみた。
自分には縁がないと思っていたコンサルという業種をエージェントに紹介されたのが飛び込むきっかけとなった。今思えば2013年の頃に人気になりつつあり、拡大路線を始めていた流れに上手くなったような気がする。頭が半端なく良い人がたくさんいるんだろうし、ちょっと怖いなぁと思っていた中に飛び込んだら何とかなった。
思っていた通り、頭がいい人はいた。でも、思っていたほどたくさんではなく、マウントをとってくるような仕事をしていると疲れるような人は幸い少なくて、働き続けることができている。何人か師匠と思う人とも出会うことができた。怒られ、指導を頂きつつも働き続けている。なんだかんだで時給数万円をもらってお仕事をさせていただくことの大切さを実感しつつも働いてきた。 5年ぐらい前までは「時給分の価値を出せているのか」と問いかけてくる上の人がいて、大変ながらも努力している集団だったように思う。
でも、その気概がコンサル全体で失われ始めているような気がしていて、この業界が一気に冬の時代に入る危険性を感じることがある。お客さんも忙しくて、スキル的にコンサルに頼まないといけない状態だからこそ、成り立ってはいるのだけど、クライアントが自分たちだけで本気で企業を変えることに取り組むようになったらコンサルの一斉外しが起こるのかもしれない。そうならないようなアウトプットを出し続けないといけない危機感と改めて向き合っていこうと思うし、無理だと心から思った時にはコンサルから降りて企業人として課題解決をする道を選ぶだろうと思っている。
いま時点でコンサルを続けているのはまだ、自分自身にもコンサルという仕事にも可能性が残っていることを感じることと正解がなく、制約が多いプロジェクトという形での仕事の楽しみ方のほうが大きいからなんだろう。こんなに真っ直ぐに自分のことを伝えられる仕事は天職なのかもしれないと思うこともあってこの仕事に対して深く入っていくのがここからの5年になりそうと感じています。
コンサルは楽しい。でも、どこかで変わらないといけない。
小檜山 歩
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