総合職共働き人事コンサルのブログ

「化粧してきてないの?」はセクハラだけじゃなくて生産性も下げてる

 

そんなことを思いましたわ。

この間に入籍して奥さんと一緒に住むようになりました。お互い名古屋とタイにいたので一緒に住むのも初めてでいろんなことに戸惑うかなぁと思いながらもけっこうすんなり2人での結婚生活を始めることができてます。

髪の毛が落ちてることにはびっくり。化粧ってやっぱり大変。

一緒に住む前にそこそこの期間付き合っていたし、どんな家にしたいのかの価値観もそこそこすり合わせた上での同居だからなのかもですが、ハイテク機器にも助けられています。その詳細はまた別に書くとして一緒に住んで驚いたことがいろいろある。その中の1つが女性の化粧って大変だなぁってこと。

髪の毛がすんごい抜けていて落ちていることのほうがインパクトがあったけど、それは生理現象なので置いておいてこれって大変だなぁと思ったのが「化粧をしないといけない」雰囲気(?)があること。

昔よりは身だしなみに気をつけるようになったとはいえご飯を食べて決まったスーツを着て準備して出ていくのに男である私は30分もあればいける。(ご飯をもう少し時間をかけて食べたほうがいいという指摘をされるかもですが、それは置いていてですよ。)

でも、同じぐらいのスピードでご飯を食べたとしても奥さんは起きてから出るまでに1時間ぐらいかかる。なぜなのか。(私が家事をやってもらっていてその間にソファーでくつろいでいるわけではないですよ)

見ていると一番大きな時間の差が生まれているのが化粧ですわ。少なく見積もっても15分ぐらいはかかってるんじゃないかなぁと。薄めの化粧をしている奥さんでもこんなにかかるってことはもっとちゃんと化粧をしている人はそれ以上かかるんでしょう。

これってささいかもしれないけど、女性に課せられた制約の1つだったりするんじゃないのかなぁと思うのですよ。

こう言うと「勝手に化粧をしてるんだからやめればいいじゃん」という人もいるかもしれないけど、そうはいかない事情があるでしょう。

日本で女性に化粧をさせる圧力は高い。圧力をかけているのは誰?

こんなことを思うんです。どうしても海外で働いた経験はタイだけなのでタイの話になりがちなのですが、タイではすっぴんの女性が普通に働いてます。工事の現場で働いている女性だけでなく、受付の女性や一緒に仕事をしていたコンサルタントまで。

もちろん、大切な会議だったりお出かけをするときには化粧をするようですが、日本のように毎日そこそこの化粧をする文化は薄かったように思います。すっぴんで会社に来る女性も一定数いましたし、する日としない日がある女性もいました。毎日必ず化粧をしている人のほうが少なかったかもしれません。

それに対して日本のオフィスで働く女性のほとんどは化粧をしている。本人の意志といえばそうなのかもしれないが、それには社会的な圧力がかかってる。2013年の調査だし、どこまで統計として有効かは難しいが、1,000人の女性に化粧について調査したライフメディアのリサーチバンクによると、「化粧をするという風潮」がなくなったら半数以上の人が化粧をする頻度が下がるか化粧をしないと答えてる。

化粧に関する調査。化粧をする理由「身だしなみとして当たり前だから」。|リサーチバンク

http://research.lifemedia.jp/2013/10/131023_makeup.html

この風潮はどう作られてきたのか。化粧品会社の宣伝や女性自身が自分をきれいに見せたいという気持ちはあるかもしれないけど、男性からの圧力もあるでしょう。「今日は化粧してきてないの」とか「化粧薄めだね」などの言葉が職場で交わされることもあるし、自分も昔は何気なくそんなことを言ってしまったこともある。

毎朝化粧に15分、化粧落としに5分かかっているとしても年間で4,000分≒66時間≒2.7日(20分×200日)もの時間を化粧に費やしていることになる。これに働いている女性の数をかけると大きな数字になる。化粧している時間をそのまま仕事に転換することはできないだろうけど、休息などの他の時間に費やすことができるようになるでしょう。それって1つの生産性向上につながると思うんですよね。

奥さんと住み始めての気づきの1つでした。結婚生活っておもしろい。

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小檜山 歩

コンサルタント日系総合コンサルティングファーム
渋谷のITベンチャー→日系人事コンサル。会社ではコンサルしながらCSRの活動もしてます。いろいろ無秩序につぶやきます。2017年5月から1年間タイでトレーニーとして働いてました。今は帰ってきて日本で働いてます。