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「心の中に空いた穴を埋めたい」 『僕だけがいない街(8)』(三部 けい)【Kindle・マンガ】

 

「心の中に空いた穴を埋めたい」

ミステリーのようなSFのような青春物語のような不思議な物語に一端の結末が訪れる。「リバイバル」と呼ばれる現象によって時代をさかのぼって連続殺人事件の犯人を追い詰めようとする主人公・藤沼 悟は犯人と対峙し、あと一歩のところまで追い詰めるも、長い間の眠りについてしまっていた。

何年もの間、眠りについていたもの、奇跡的に目を覚まし、もう一度事件と向き合うことになる。何度も歴史を繰り返しているがゆえにどれが本当に歴史なのか、自分でもわからないままで犯人との直接対決までもっていく。

その力は対峙した犯人が驚くぐらいの「目の輝き」によるもので、それは悟の「心の中に空いた穴を埋めたい」と考える切実な思いによるものだった。

「心の中に空いた穴を埋めたい」というのは悟と犯人をつなぐ言葉であり、「リバイバル」でいくつもの歴史を辿った物語である「僕だけがいない街」を象徴とする言葉でもあると思うんです。

この不思議な物語が多くの人を惹きつけてアニメ化や映画化までされたのは今までのわかりやすい物語とは少し違ったわかりにくくて説明も少ないながら荒削りで自分が失ってしまったかもしれないがむしゃらさを感じつつもドキドキさせてくれるからだろう。

マンガなんだけど、小説を読んでいるようなそれぞれの描写のうらにある見えない何かを探りたくなるマンガでした。広くオススメされているように私もオススメします。



【手に入れたきっかけ】

気になって買い始めてKindleで買い続けているマンガ。

【オススメ度】

★★★★★

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小檜山 歩

コンサルタント日系総合コンサルティングファーム
渋谷のITベンチャー→日系人事コンサル。会社ではコンサルしながらCSRの活動もしてます。いろいろ無秩序につぶやきます。2017年5月から1年間タイでトレーニーとして働いてました。今は帰ってきて日本で働いてます。