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コテコテの安全保障論者の目線から安保法制を学ぶにはこれ以上ない一冊かもしれない 『図説・ゼロからわかる 日本の安全保障』(森本 敏)【本】

 

安全保障族が第二次世界大戦後の世界史と日本の安全保障を振り返ったうえで去年話題になった安全保障関連の法律(安保法制)の必要性をうっすらと伝える一冊。

安全保障の側の意見だと踏まえたうえで読むならいい感じの本だけど、この視点を得たからといって安保法制を100%理解したとは言えないと感じてしまう。

防衛大を出て防衛大臣にまでなった筆者の本ってこともあって「米国は日米を冷戦中/冷戦後のどちらでも最も成功した同盟としている」とか「日米安全保障条約があるから日本は今まで戦争を仕掛けられなかった」とかが参照文献なしで書かれたり、自衛隊の違憲問題についても「違憲とする批判はあるが」と触れているだけにすぎないのはなんだか気になってしまう。

バランスを取るために憲法学者からみた安保法制の本も読んだほうがいいかもしれません。

第二次世界大戦以降の世界の歴史と日本の安全保障、今の世界情勢がわかりやすい図つきでまとめあっていて安保法制についても安全保障の立場からの読み取り方がまとまっている本になっているので、安全保障について学ぶ資料としても役に立ちそう。

コテコテの安全保障論者の目線から安保法制を学ぶにはこれ以上ない一冊かもしれない。

【手に入れたきっかけ】

「本が好き」というWEBサービスの献本キャンペーン

【オススメ度】

★★★☆☆

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小檜山 歩

コンサルタント日系総合コンサルティングファーム
渋谷のITベンチャー→日系人事コンサル。会社ではコンサルしながらCSRの活動もしてます。いろいろ無秩序につぶやきます。2017年5月から1年間タイでトレーニーとして働いてました。今は帰ってきて日本で働いてます。