「夢を見つけて進む」とか「何十年後の目標を立てて行動する」ようにしている人は全く刺さらないのかもしれない。そうではないけどどういう風に仕事のことや家庭のことを考えればいいのかということを悩んでいる人にはおすすめできるちょっと変わっている教授のエッセイ集になっている。
『ストーリーとしての競争戦略』という本が有名な一橋大学の楠木建教授が日常の様々な疑問について「好きなようにしてください」をベースに答えていった内容が一冊にまとめられている。
代表的な話として「大企業とベンチャーで迷っているがどうしたらいいのか」という疑問であったり、「子供を海外の大学に行かせるべきなのか」という疑問だったりと仕事と家庭のさまざまな悩みを答えていく。基本的には「好きなようにしてください」と置いた上で相談者の悩みからわかるものについてはこっちの選択肢があなたの「好きなようにしてください」ではないかと返している。
仕事や勉強する目的がしっくりくる
答える過程で会社選びや勉強の目的について著者の考えに触れている箇所がなるほどなぁと思わせてくれる。
仕事については「夢」を考えるのではなく、「仕事の目的」を考えることの大切さはたしかになと。
勉強する目的としても「自分の頭で考え、自分の意見を持ち、それを自分の言葉で表明する」ことであり「自分なりの価値基準を持って生きられるようになるため」というのはスッキリする文章ではないだろうか。知識を入れるだけではなく、意見を持ってそれを表明するまでが勉強で必要だというのは大人になっても変わらないことなんだろう。
「仕事においては「売る力」が最も頼りになる」とか「仕事は内容と成果がすべて」というのは確かにそうだなと思いつつも忘れかけていたことだったりもするので再確認させてもらった。
最後には「好きなようにしてはいけない」質問もあってどんな質問なのかは確かめてほしいけどこれが「好きなようにしてください」ということなんだとな納得させてくれる。自分を高めたいと思っている人が持ちがちな悩み相談がほとんどなのでそんな人は是非読んでみて欲しい。
【次の本】
大学の先生らしく昔ながらの本も含めて様々な本を紹介してくれるところもこの本のおすすめポイントではあるのだけど本格的な本の紹介としては次に紹介する『戦略的読書日記』のほうがおすすめだったりする。でも、これ、読んでみようと思った本があるので紹介させてもらう。
人間観察の本としておすすめ:
サマセット・モームの『サミングアップ』
組織に対するメンバーの考えを分類している
『離脱・発言・忠誠』
昭和の市中の人々の生き方を生き生きと描いた
『古川ロッパ昭和日記』
【手に入れたきっかけ】
楠木建さんの講演を聞いて本を読んでみたいと思って
【オススメ度】
★★★★★
小檜山 歩
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