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スターダムへの世志琥選手の帰還は2020年プロレス界一の刺激

スターダムが初めて日本武道館で試合をする来年の3月3日は声を出せないプロレスは行きたくないと思っているんだけど目が離せない大会になるような気がして行かないといけないと思う大会になりつつある。

団体だけでなくプロレス界を大きく揺るがした壮絶な試合を起こしてしまったことによって、スターダムを円満とは言えないような様子で退団し一時期は引退をした世志琥選手が同じくスターダムの旗揚げメンバーである高橋奈七永と帰ってきた。

当日その場にいたわけではなく、プロレスニュースで知った上で動画を見て本当なんだと驚いたのか正直なところなんだけど、かなりのうねりを生みそうな出来事かもしれない。世志琥選手がいなくなった後にスターダムは大きな事件をいくつも起こしつつ、女子プロレス界の中心の団体として昇りつめていっているように見える。対して世志琥と高橋奈七永は団体の大きさこそは劣るものの唯一無二の戦いを様々な選手とし続けてきた。

世志琥選手の女子プロレス界を代表してきてるんだという言葉に説得力があるのも事実でスターダムを出て行ったことに対する生え抜きの選手たちのむきだしの気持ちも見ていてゾクゾクする。

最後のアントニオ猪木イズムの持ち主は

こんな物語を見ていると、プロレス界において最後のアントニオ猪木イズムを持ち、現場でプロレスを作り出しているのはスターダムの代表のロッシー小川さんなんじゃないかとも思えてくる。アントニオ猪木イズムを「本当に嫌いな選手同士を物語を含めてぶつけることでぞくぞくするような試合を見せることで見るものに刺激を与える」としたときに、わかりやすさや見ている人たちが楽しめるものを求めている今のプロレス界とは少し違ったような動きがまだあるのかと驚かされた。

物語を紡いでいくことは見ている人たちにとっては入り込みやすいものである一方で一見さんお断りの雰囲気があるのは仕方ないことだったりもする。新日本プロレスがキャラクターをはっきりしたプロレスを作ってお客さんを取り戻した過程はアントニオ猪木イズムではないプロレスを成熟させたことによるものが大きいと語られることが多い。

そんな中でロッシー小川さんはまだ人と人との本当に相容れない考え方のぶつかり合いが誘発的に起こることによって見るものをゾワっとさせるような試合をまだ見せようとしているように見えてどんなことが起こるのかを追っかけてしまいたくなった。

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小檜山 歩

コンサルタント日系総合コンサルティングファーム
渋谷のITベンチャー→日系人事コンサル。会社ではコンサルしながらCSRの活動もしてます。いろいろ無秩序につぶやきます。2017年5月から1年間タイでトレーニーとして働いてました。今は帰ってきて日本で働いてます。