総合職共働き人事コンサルのブログ

模擬国連の論点はどう決まる?

 

久しぶりに大学生の時にやっていた模擬国連ネタです。
(記憶の断片を辿って模擬国連用語を使って書いているのでわかりにくい、間違っている箇所があったらすみません)

模擬国連をやっていた時期に書いたブログが残っていることもあって1年に1回ぐらい模擬国連に関する質問をネット経由で受けます。

で、せっかく連絡をいただいたならちゃんと返そうということで毎回返していて、今回も高校生から連絡をいただき、回答をしました。高校生の許可も取ったので答えたことをまとめてみました。

今回の質問は「模擬国連の論点はどう決まるのか?」でした。

前提

ここまで偉そうに書いていますが、私が大学を卒業したのは2012年で5年間はちゃんと模擬国連の会議を見ているわけじゃないので最近の”トレンド”のようなものがあったら全然わからないです…

そもそもUSBでファイルをやりとりしていたような時代で今はGoogleドライブとかでやりとりしてるんじゃないかなぁなんて妄想してます。

で、模擬国連にはいろんなやり方があってここで書くのは日本の大学模擬国連で主流だった決議の提出期限と修正の提出期限が設けられていてそれぞれの大使の動議(Motion)によって会議が進んでいくやり方が前提です。

論点の決まり方は大きく2つ

で、本題の論点の決まり方ですが大きくわけて2つあるんじゃないかと思っています。その2つは下記のとおりですね。

1)「最初のドラフト」を作る前に進め方・全体で話す機会を設けて論点を決めて進める

2) とりあえず、仲間になれそうな人たちで「最初のドラフト」を作って提出したうえでドラフトを確認し、賛成を多く集めたり、ドラフト同士を合わせるためにドラフトを用いて論点として議論する

論点の決まり方を決める要素

いろいろありますね。

参加する人の層

高校生や中学生の会議は論点を決めるよりもとりあえず「最初のドラフト」を作ったうえで議論することが多く、大学生の会議はとりあえず論点・進め方を決めてから全体で「最初のドラフト」を作る作業をすることが多いイメージがあります。

会議の期間

1日や2日しかない場合は「最初のドラフト」を提出できる人数を集めてドラフトをつくり、決議を提出したうえでそれぞれの決議の内容を合わせたり、削ったりすることを通して論点を決めていくことが多いです。大学のサークルなどでは2か月ほどかけて会議をするので進め方・論点を明確にしてから「最初のドラフト」を作る作業になっていたように思います。

議題

すでに国際会議で行われている会議の場合はすでにある決議などに基づいて全体で「最初のドラフト」を作り、架空の会議の場合は各個人が話したい論点を持ち寄って「最初のドラフト」を作って議論することが多いです。

参加国数

20カ国を超えたぐらいから最初に会議全体がまとまらずに個々で勝手に「最初のドラフト」を作る方向で進むことが多い印象があります(そもそも論点を決める時間がない)。

結論

高校生の会議では下記の2)しか見たことないないし、そうなんじゃないかなぁと思っています。時間ないし、事前にすり合わせるのも大変だし、人数も多いし。

2) とりあえず、仲間になれそうな人たちで「最初のドラフト」を作って提出したうえでドラフトを確認し、賛成を多く集めたり、ドラフト同士を合わせるためにドラフトを用いて論点として議論する

実際の会議もそうなったらしく参加者が決議案の下書きを持ってきていたらしいです。会議に積極的に参加したいなら決議案の下書きを持ってきて組みたい相手を想定するところまではやっておくといいっぽいですね。

説明に使ったスライドをまとめましたので、よろしければ。

その他の質問

他にもいくつか質問を受けたのでかる~くまとめてみました。よろしければご参考まで。

最終的にDRは1つだけ採択されるということで良いのでしょうか?

ルールの縛りがない限りDRはいくつも採択される可能性があると思います。ただ(多数決なので)一つの決議が採択されたらその決議と相反するものは採択されない可能性が高いですよね。ただし、すでに採択された決議とは違う論点の決議などであれば採択される可能性はあるかと思います。

最初のスピーチで政治家が使うような単語と普通の単語と模擬国連ではどちらを使うのが一般的ですか?

普通の単語でいいと思いますー!まあ、かっこつけて政治家が使う単語を使う人もいますが英語でそれをやるのは難しいと思うので

モデレートコーカスとアンモデレートコーカスを動議で提案する時、時間設定をするのですが、その時間設定とは一般的にどう決めますか?

模擬国連のルールではモデレートコーカス、アンモデレートコーカスの動議をあげるときに時間も一緒に提案します。なので動議をあげた大使のさじ加減です。

会議の初めはモデレートコーカスもアンモデレートコーカスも上限ギリギリまでとって議論することが多かったです。

投票するときにコンセンサスか記録投票かを動議でだす際に、自分からガンガン動議を出していいのですか?すべての国が動議をだしてしまったら混乱しませんか?

自分がスポンサーになっている決議のスポンサー同士で相談してどちらにするか決めた上で1か国が動議をあげるべきですね

皆んな割と自国がやりそうにないこととか勝手にやるものなんですね

模擬なので国政策を大使なりに解釈してやりたいように行動することが大いにあると思います。過去のスピーチなどから政策の変更のおかしさを指摘したりもしますが高校生だとそこまではやらないかもしれないですね。

ちなみに

その生徒は「第一回全国高校教育模擬国連大会」という大会に参加する(した)とのこと。私が高校模擬国連の運営に関わっていた頃にはなかった大会ということで調べてみました。

知っているお名前もちらほらありますが、高校生が中心となって運営をしている大会ってことで素直にすごいなぁと思いました。多くの高校生が参加できる大会っぽいです。

第1回全国高校教育模擬国連大会

https://educationmun.wixsite.com/ajemun2017

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小檜山 歩

コンサルタント日系総合コンサルティングファーム
渋谷のITベンチャー→日系人事コンサル。会社ではコンサルしながらCSRの活動もしてます。いろいろ無秩序につぶやきます。2017年5月から1年間タイでトレーニーとして働いてました。今は帰ってきて日本で働いてます。