総合職共働き人事コンサルのブログ

プロ野球選手を点ではなく線で描いている『グラゼニ(8)』(森高夕次)

毎年各チームでは新しいスターが生まれるぐらい入れ替えが早いプロ野球界の中を描いていく。普通の会社であれば逆転はあっても元々いた人が表舞台からいなくなるというよりも、新しいスターが輝いていく横で元々のスターもある程度は今まで通りの活躍を続けていけることが多い。

プロ野球界はそんなことはなく、同じポジションであれば1人がレギュラーになったことによって元々のレギュラーはベンチであったり二軍に落とされてしまう。それでも、自分が見出したと言われた良い監督はスターを乱そうと様々な選手を試しながらシーズンを戦うことによって一人でも多くのスターを生み出そうとする。

主人公である凡田夏之介と同じぐらいグランドで稼がないといけないという意思を持っているキャッチャーが出てくる。その選手がスターになりかけていることによって凡田を見出した元々のレギュラーであるキャッチャーがベンチに入ることになる。何億円もの豪邸を建てた矢先の新しいスターに焦る元レギュラーの姿もプロ野球のリアルなんだろう。

凡田自身はピッチャーの憧れである先発の適性がないということを気づきながらもチャレンジし続けることになる苦しさが伝わってくる。プロ野球の裏の話として監督人事の難しさが描かれておりこの監督はこの人でチームはここなんじゃないかと勝手に想像してしまうようなシーンがあるのもおもしろいところ。

【手に入れたきっかけ】

内容に興味があって買ってみている

【オススメ度】

★★★☆☆

The following two tabs change content below.

小檜山 歩

コンサルタント日系総合コンサルティングファーム
渋谷のITベンチャー→日系人事コンサル。会社ではコンサルしながらCSRの活動もしてます。いろいろ無秩序につぶやきます。2017年5月から1年間タイでトレーニーとして働いてました。今は帰ってきて日本で働いてます。