大学で勉強したことの1つだったりする。オウム、ルワンダ、ナチスで人を殺した大半の人達は自分たちと陸続きの人たち。そんなことを勉強した。
この物語を読んで思い出した。
普通の人が環境によって残虐な行動を取る。そんなことがハイチでもあった。人を殺すだけでなく、拷問までしている。
1950年代から長い間独裁政権が成立していたハイチでは権力側に立ち暴力を振るう人がいた。それが朝露を蹴散らす者の意味を持つデュー・ブレーカーと呼ばれる存在。
デュー・ブレーカーだった人、デュー・ブレーカーに大切な人を殺された人、デュー・ブレーカーの子どもたち、デュー・ブレーカーとなんともいえない関係になった人たち。そんな人の1つ1つの物語がつながっていく。
この話は何十年前のハイチの物語ではなくて今も続いている。というよりも今の物語といえる。自分の父親がもし、デュー・ブレーカーとして人を殺していたら。自分の娘がポロッと独裁政権時代の権力者に対して悪口を言ったら。眼の前に自分の大切な人を殺したデュー・ブレーカーと似ている人が現れたら。
今の法律では裁けない。でも、なにもしないわけにもいかない。そんな事実がハイチとハイチからたくさんの移民が移り住むアメリカを舞台に描かれるそんな事実の物語。
【手に入れたきっかけ】
「本が好き!」というWEBサイトの献本キャンペーン!
【オススメ度】
★★★☆☆
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小檜山 歩
コンサルタント : 日系総合コンサルティングファーム
渋谷のITベンチャー→日系人事コンサル。会社ではコンサルしながらCSRの活動もしてます。いろいろ無秩序につぶやきます。2017年5月から1年間タイでトレーニーとして働いてました。今は帰ってきて日本で働いてます。
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