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電博の「博」のプレゼンのやり方がつまった一冊。 『プロフェッショナルプレゼン。相手の納得をつくるプレゼンテーションの戦い方。』(小沢 正光)【Kindle・本】

 

日本の大手広告代理店を指す言葉に「電博(でんぱく)」という言葉があります。

言わずとしれた「電通」と「博報堂」を指す言葉なのですが、これが「博電」ではない理由もはっきりとあって、電通が1位で博報堂がその下だからなのです。

業界1位とそれ以外では大きな差があるのが事実なのですが、もちろん、同業であればコンペをする機会もある。

1位ではないけど、ある程度の強さを博報堂が維持し続けている力の源の一つである方がどうやってプレゼンをしてきたのか、1位の博報堂に勝つためにどんなプレゼンをすべきだと考えているのかがトピックごとにまとめられています。

少しずつ流行ってきているワンフレーズプレゼンに近いので、私が所属しているコンサルタントという業界のプレゼンとはちょっと違う点もありましたが、勉強になる点もたくさんありました。

プレゼンをたくさん行ってきている人にとっては当たり前のことなのかもしれませんが、網羅的に書かれてているので、ここが足りてなかったなど、自分のプレゼンを見直すきっかけとしてもいい本です。

キーワードをざっと羅列してみます。「ワンフレーズ、ゴールイメージ、リサーチ、一言、損得、壊す、筋とロジック、ひとこと化、三つの言葉、負けた後」

【引用】

最大の目標は、受け手が妥当な判断を下せるような状態をつくることにある。  つまり、自分たちが提案する内容について、適切に理解してもらえるように仕向けることだ。

準備の段階や企画書という書類、口頭での説明も含めた「プレゼンという営みそのもの」が商品なのである。

自社商品を導入することで、受け手が抱えている問題が解決し、幸せになるような提案がなされてはじめて、正真正銘のプレゼンとなる。プレゼンはあくまでクライアントを幸せにするための商品なのである。

プレゼンの準備に取りかかるとき、私はまず、「このプレゼンはなんのためにやるのか」と問いかけることからはじめる。目的の見きわめ、あるいは目的の設定といってもいいかもしれない。その「プレゼンという仕事」をすることで、どういうことが達成されなくてはいけないのかと、ゴールイメージを最初に描く

ゴールイメージが描けて、プレゼンを組み立てる道筋が見えた時点で、はじめてスタッフィングに取り組む。広告表現などの具体的なプランづくりに入るのは、まだ先のこと

明確にしておくのである。「いろいろ話しますが、結局、ひとことでいえばこれです」という部分。そこがはっきりしていれば、理解にブレがない。逆に、〝ひとこと化〟したものを、プレゼンの時間に合わせて膨らませていく。  ひとことでいうと……。これなら1秒で語ることができる。それをもう少し詳しくいうと……、さらにもう少し詳しくいうと……と、適切な要素を足していく。骨に少しずつ肉づけをしていく。あるいは、樹木の幹に枝葉をつけていくイメージだ。そうすれば話の長さによって軸がぶれることもないし、仮に30分のプレゼンではすべての内容のうちの20パーセントの量しか伝えられないとしても、的を射た20パーセントを伝えられる。

彼らが求めるのは要点だけだ。結論はなんなのか。なぜそうなるのか。

ひとつのフレーズを用いて、1枚ごとにひとつの小さな納得を勝ち取る。それがいくつも重なるから、最終的に大きな納得を勝ち取ることができるのである。

「損か、得か」。この質問には、即答できるようにしておきたい。もちろん「損」と答えるわけにはいかないだろうが、「得」だと答えるにしても、根拠が必要だ。

全体のコンセプトの〝ひとこと化〟はもちろん、各項目で伝えたい主張も〝ひとこと化〟しておく。

話のチェックポイントのような意味合いで、3つの言葉だけは事前に決めておくことにしている。 「最初の言葉」「転換の言葉」「最後の言葉」である。この3つの言葉は、プランの内容やクライアントの性格、その他のさまざまな状況などに配慮しながら、そのつど決める。

徹夜でのぞんだプレゼンは失敗する。

うまく話そうとは思わないようにしよう。 考えたことだけをきちっと話そう。

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小檜山 歩

コンサルタント日系総合コンサルティングファーム
渋谷のITベンチャー→日系人事コンサル。会社ではコンサルしながらCSRの活動もしてます。いろいろ無秩序につぶやきます。2017年5月から1年間タイでトレーニーとして働いてました。今は帰ってきて日本で働いてます。