【入手経路】
三谷幸喜の浅いファンとして映画「清州会議」を見ようと思っているので、
とりあえず、原作小説も読もうと。
【概要と感想】
華麗なる映画の台本で、史上稀に見る読みやすさの歴史小説。
中学生なら余裕、小学生でも高学年で、ある程度本を読むことに慣れている人なら、読める内容。
よくある歴史小説だったら、「候」とか「侍り」とかの今では使われない言葉の使い方や、
大奥や政所などの時代背景を理解していないと読めない単語が出てくる作品が多い。
でも、この小説は違う。
現代語でそれぞれの登場人物の心情を描き、イノシシのモノローグまで差し込む。
物語は清州城のみを中心に進むからこそ、他の小説ならいくつも出てくる難しい地名の数もほとんどない。
現代の権力闘争物語で出てくる会社の中の会議室であるかのように清州城があり、
清州城を取り囲む人々の中で物語が進む。
遅刻した滝川一益を除けば、1つの町の中で物語が進み、5日間で決着する。
信長が本能寺で明智光秀に討たれ、織田家の跡継ぎを誰にするのかを決めないといけない。
そこで跡継ぎを決める会議が織田家発展のシンボル、清州城で開かれることとなった。
この会議がタイトルにもなっている『清州会議』であり、織田家で次に力を握るための戦いの火蓋が切って落とされる。
日本のエンタメ映画の第一人者、三谷幸喜が描く『清州会議』。
11月にはこれを原作にした映画が公開される。
映画の原作として読んでから映画館に行くもよし、この本だけを楽しむのもよし。
一人一人の人物描写、心情描写、互いに対する心理描写の細かさと面白さを楽しめる。
【引用】
それでは皆さん、さようなら。なかなか楽しい人生だったと言えるのではないでしょうか。光秀、地獄で待ってるぜ。(13)
【本へのリンク】
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小檜山 歩
コンサルタント : 日系総合コンサルティングファーム
渋谷のITベンチャー→日系人事コンサル。会社ではコンサルしながらCSRの活動もしてます。いろいろ無秩序につぶやきます。2017年5月から1年間タイでトレーニーとして働いてました。今は帰ってきて日本で働いてます。
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