若いときに呑み屋で気の許せる相手と話すといつも話してしまっていたことがある。今でもルーツの話になると話すことでもある。
自分は千葉の地方都市の一般的な家庭に育ち、周りに大卒も少なかった。出身中学校で大学に進んだのは20%もいないかもしれない。大学になぜ行かないといけないのかを親に説明し、勉強しすぎたと心配された。
そんな中で平等さを手助けしてくれる大学受験という仕組みでそこそこの大学に入って周りとのギャップに悩みながらもコンサルタントとなって働いている。少し成り上がったのだからどこまで成り上がれるのかやってみようと思っている。それを強く思ったのは高校・大学のときだろうか。高校は奨学金制度で私立に行った。大学では東大生・京大生徒も触れ合うこともあった。千葉の公立中学校でそこそこ勉強ができるところから成り上がったことにどこかこだわっている自分がいる。
成り上がりが止まっていると思ったら他の道を探すのだろう。まだ、成り上がりたいやんちゃな自分がいる。それは大学生の頃にコンサートの設営で怒鳴られ引っ越し業者の派遣バイトで人間以下の扱いを受けてもなんとかやっていたからだろう。どんな形でもやっていけないことはない。
改めてこんな気持ちになったのはこの本に自分の将来の可能性を重ねたからだろう。地方の中堅企業でイケてない課長補佐だけどいい人で冴えないおじさんがリストラを受けた。
子どもはまだ学生で親離れできていない中でどうやって生活していくのか。再雇用も難しい、派遣扱いの仕事しかなくてそんな派遣の仕事で体にムチを打つのもつらい。自分のやりたいことを見つけてちょっと行動してみればなんとでもなるかもしれない。世の中はそんなに簡単なものではないだろうけど、でも、できないと断じるほど寂しい世界でもない。
そんなことを思わせてくれるホッとできるどこにでもいそうなリストラおじさんのお話。
【手に入れたきっかけ】
とある本屋さんで勧められていたので気になって。
【オススメ度】
★★★★☆
小檜山 歩
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