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顧客をどう分解して、ターゲットにするべきなのか。それなりに新しい理論を紹介している 『データ・サイエンティストに学ぶ「分析力」 ビッグデータからビジネス・チャンスをつかむ』(ディミトリ マークス)【Kindle・本】

自分達はデータ化され、差別され扱われる時代になった。データ分析の世界では購入者の特性は一人ひとりのキャラクターとしてではなく、ただの属性として扱われるようになる。そして、属性によって企業の扱い方が変わる。

顧客の側から見るとそんな時代になってきた。ただ、売り手の方からするとこんなにいい時代もない。何となくの感覚と雰囲気でやってきた活動を根拠を持ってやることが出来るし、優良顧客リストをいとも簡単に作成することが出来るのだから。

ただ、それをやらなかったり、十分な分析をしないと、持っているデータは宝の持ち腐れになる。これからのマーケターは統計も必須となる。どの顧客をターゲットにし、それぞれの顧客にどんなアプローチを行うのかをデータで分析出来るようになった時代だからこそ、それが出来ないマーケターは淘汰されてしまうのだから。

この本はそんな経験と直感力を頼りにマーケティングを行うマーケターに向けた一冊。大きく2つのパートに分けられる。前半はどちらかというと、マーケティングの基本的な話。顧客をどう分解して、ターゲットにするべきなのか。それなりに新しい理論を紹介している。

売上額とクライアントの予算額から顧客を分類するバリュースペクトラムモデルや消費額と顧客の売上高の関係を示した差別化マーケティングピラミッドなど。そして、後半はAd Techと呼ばれるWeb上の広告の発展と活用法について。顧客の階層や訪問先HPによって広告を表示するテクニックやテストを繰り返し行うことの必要性についてまでご紹介。

著者が所属している企業の宣伝臭いところもありつつ、データをどうマーケティングに活用するのか、その一例としてのWebの広告技術について学ぶことが出来る一冊。

前半のマーケティングフレームワークは使えそうなので、図にまとめておこうと思います。

【キーワード】

目的:マーケター的戦略立案手法とサイエンス的アプローチの調和・融合

文系マーケター:自分の中に経験と直感力に基づく仮設がある場合が多い
理系システム担当者:分析の指示が論理的でも明確でもない。目的のすり合わせが出来ず。
→企業の中でマーケターマインドとサイエンスの調和と融合が必須

 

【手に入れたきっかけ】

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小檜山 歩

コンサルタント日系総合コンサルティングファーム
渋谷のITベンチャー→日系人事コンサル。会社ではコンサルしながらCSRの活動もしてます。いろいろ無秩序につぶやきます。2017年5月から1年間タイでトレーニーとして働いてました。今は帰ってきて日本で働いてます。