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「本来とは違う使い方だから誤解を招く可能性があるし、気をつけましょう」なのがいい感じ 『文化庁国語課の勘違いしやすい日本語』(文化庁国語課)【本】

 

「号泣」と簡単にブログに書いたり、映画を見たあとに号泣したと簡単に言うのはやめたほうがいいとパートナーに言われたことがある。

ガキっぽいから嫌がっているのかと思っていたけど、もっと深い意味がありそうだった。「国語の改善及びその普及」のための組織である文化庁国語課が「勘違いしやすい」日本語を紹介するのがこの一冊。

「間違った」ではなく、「勘違いしやすい」にしていることに意味がある。

文化庁国語課と言われてもピンと来ないかもしれないけど、年に一度ぐらいニュースで耳にする「言葉の使い方が変わってきている」とか「日本語がおかしくなってきている」とか語られるニュースの出元の調査である「国語に関する世論調査」を実施しているといえばなんとなくイメージが出来るでしょうか。

「気のおけない」とか「情けは人のためならず」とかの言葉をどんな意味で使っているのかを調査している課でその調査結果を元にまとめられた一冊。

新しく使われるようになった言葉を「間違った」とせずに「本来とは違う使い方」として紹介するところに言葉は生き物だという理解がある。

めんどくさいおじさんのように「若者は間違った言葉の使い方をしている」ではなくて「本来とは違う使い方だから誤解を招く可能性があるし、気をつけましょう」という雰囲気なのがいい感じ。

「すべからく」という言葉も取り上げられていて、はじめの一歩の名シーンに出てきた「努力した者が全て報われるとは限らん。しかし、成功した者は皆すべからく努力しておる」を思い出す。

マンガで使われている意味が「本来の意味」なのか「本来とは違う使い方」なのかは読んで確かめてみてください。


【手に入れたきっかけ】

「本が好き!」というサイトの献本キャンペーンで入手!

【オススメ度】

★★★☆☆

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小檜山 歩

コンサルタント日系総合コンサルティングファーム
渋谷のITベンチャー→日系人事コンサル。会社ではコンサルしながらCSRの活動もしてます。いろいろ無秩序につぶやきます。2017年5月から1年間タイでトレーニーとして働いてました。今は帰ってきて日本で働いてます。